29日、国会議事堂脇の憲政記念館で民主党の両院議員総会が開かれました。議題は先の参議院選挙の総括。マスコミ公開の下での討議となり、ややパフォーマンスに走った発言も見られましたが、約2時間にわたり真剣な議論が繰り広げられました。

焦点となったのは、菅直人代表をはじめとする党執行部の責任論。しかし、執行部側も、菅代表自ら「鳩山由紀夫前代表、小沢一郎前幹事長の辞任という形でけじめをつけ、その勇断を受けて臨んだ選挙で多くの仲間が議席を失ったことに、責任の重さを痛感している」と述べるなど、執行部に責任があることを認めていました。

後は責任をどう取るかですが、菅代表について言えば、①即座に辞任し、後継を選ぶ臨時の代表選挙を行う、②次の代表選挙まで職務を続け、代表選挙には出馬しない、③次の代表選挙まで職務を続け、代表選挙に一候補として出馬して信を問う、のいずれかが考えられるところです。

当日意見を述べた約30人の議員からは、菅代表は責任を取るべきとする意見も多数ありましたが、具体的な責任の取り方について①から③のいずれにするか明確な発言はありませんでした。他方、菅代表はそのまま職に留まるべきとの意見もありました。

全員の発言を受け、菅代表は最後に、「9月には代表選が予定されている。改めて私自身の行動を含めて判断を頂くべきだ」とし、「少なくとも代表選まではこの体制の中で代表をさせて頂きたい」と、③の方法で責任を取る意向を示しました。

9月の代表選挙では、党員・サポーターの皆様と共に誰が代表にふさわしいかを一から考え、判断することになります。菅代表にとっては、就任3か月で再び代表選挙になりますが、勝てば「官」軍ならぬ「菅」軍となるチャンスでもあります。

選ぶ側は、実質的に総理大臣を選ぶ重要な選挙であることを自覚しつつ、ねじれ国会を乗り超えてマニフェストを着実に実行できる、情熱と使命感と行動力を持った代表を選ばなくてはなりません。