19日、米国メジャーリーグで岩手県出身の大谷翔平選手が日本人二人目となるMVP(最高殊勲選手)を受賞しました。MVPの受賞は予想できましたが、世界最高峰の野球の舞台で、満票での受賞は想定外のことでした。まさに「うれしい誤算」です。投げても打っても、並みいる大物メジャーリーガーを上回る大活躍をした今年の大谷選手に対し、改めて最大級の賛辞を贈りたいと思います。

同じ日に始まった、立憲民主党の代表選挙でも「うれしい誤算」がありました。代表選挙に立候補するには、国会議員20人の推薦を得る必要があります。昨年の代表選にも立候補した政調会長の泉健太代議士、党の創設の時からの中心メンバーであった逢坂誠二代議士や女性議員の代表格である西村智奈美代議士は、比較的順調に推薦人を確保したものの、映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」の大ヒットで最も知名度が高い小川淳也代議士は、思うように推薦人を集められず告示直前まで立候補できるか微妙な状況でした。

自民党の3分の1しか国会議員がいない立憲民主党では、4人目の立候補は至難の業です。初当選以来、苦楽を共にしてきた小川代議士とはこの間、何度か話し合い、立候補の見送りを勧めたこともありました。私が代表を務める「自誓会」というグループの中でも、早めに方針を決めるべきだという声が強まり、17日に泉代議士の支援を決めました。ただし、小川代議士から私に「仮に立候補ができる状況になったときは力を貸して欲しい」との強い要望があったことも伝えて協議した結果、「自誓会としては泉代議士を支援するが、代表選の構図次第では、多少の柔軟な対応もあり得る」とし、その旨を公表しました。

その後、18日の夕方になって、同様に立候補を検討していた大串博志代議士が彼の仲間の議員とともに小川代議士の支援に回ることを表明し、事態が一変。小川代議士の推薦人が20名を超えたため、ぎりぎりで立候補することが決まりました。私自身も、小川代議士との約束を踏まえ、事務総長として選挙を応援することになりました。

映画でも分かるとおり、小川氏は、性格がまっすぐで、弁が立ち、仕事ができ、華もある素晴らしい国会議員です。私とは、同期当選で総務大臣政務官を一緒に務めたり、野球を一緒にしたり、長きにわたって公私にわたって付き合いが深く、何でも言い合える関係です。急転直下で立候補に至った「うれしい誤算」を大きな成果につなげられるよう、今回の代表選挙では小川代議士を全力でサポートしていきます。