20日から22日まで、仙台市にて「G1サミット」に参加しました。DSC_0906

G1サミットとは、政治、経済、金融、行政、研究、言論、スポーツ、NPOなど各分野で活躍する方々が集まって、さまざまなテーマにつき議論し、交流を深める場です。私も主催者である堀義人さんからお招き頂き、昨年から参加しています。

①批判よりも提案を、②思想から行動へ、③リーダーとしての自覚を醸成するという精神のもと、「日本を良くする」ために活動しようという堀さんの呼びかけは、一見単純ですが実践し続けることは容易ではありません。このような場に参加し、実際に「日本を良くする」仕事をしている方々とお会いすることで、自分自身も刺激を受け、日々の活動のエネルギーが得られます。

例えば、2012年にノーベル賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授は、IPS細胞研究所を立ち上げ、優秀な研究者を集め、IPS細胞を使って健康寿命を伸ばす研究に取り組んでいます。研究を進めていけば将来、遺伝的にやむを得ないとされた病気や治療に莫大なコストがかかる症例の少ない難病も治すことができるようになったり、新薬を創るための試験研究費を削減してこれまでより低価格で薬を提供できたりするようになるとのこと。ユーモアを交え、分かりやすい説明を繰り広げるお人柄も大変魅力的であり、「日本を良くする」ために大きな貢献をしていることがよく分かりました。

全国的には知られていなくても、震災復興のために積極的な活動を続けている方々とパネルディスカッションをする機会もありました。農業生産法人GRAの創業者である岩佐大輝さんは、東京でIT関係の仕事をする若手経営者でしたが、震災後に故郷である宮城県の山元町に戻り、地元で10年間に100の会社を設立し1万人の雇用を生み出そうと決意。津波で壊滅的な被害を受けたイチゴ農業をIT技術も駆使した先端的な経営で再生し、大手百貨店ではひと粒1000円で売れる「ミガキイチゴ」というブランドを生み出したり、インドなど海外にも進出したり、震災前より付加価値の高い農業経営によって復興に貢献しています。また、震災以降、石巻市の復興のために本業と無関係な現地企業に社員を出向させているロート製薬の山田邦雄会長からもお話を伺うことができました。

私からは、インフラの復興は進んできたが、住宅再建や産業復興が進まないため人口の流出が続いている岩手の現状を報告。その上で、住宅再建支援の充実と共に、岩佐さんのような若手創業者が被災地に入りやすくしたり、人材と資金が豊富なロート製薬のような大企業が現地企業の生産性向上に貢献しやすくしたりする政策に一層力を入れていきたいと述べました。震災復興への新たな活力をもらった貴重な三日間でした。