この度の東北地方太平洋沖地震では、戦後最大の犠牲者と財産的損失が生じました。特に津波の被害は甚大で、常日頃から津波の備えをしていた三陸沿岸の方々にとっても防ぎ切れないものでした。

被害の大きかった大槌町や陸前高田市は、最近選挙応援でお邪魔した土地でもあり、変わり果てた町の姿に言葉もありません。尊い命を失った方々のご冥福を心よりお祈りし、被害に遭われた皆様、ご関係の皆様にお見舞いを申し上げます。

震災から10日が経ちました。この間、岩手では、電気、水道、電話、道路などライフラインの復旧、沿岸地域の被災者の救助に力を注ぎました。

次の当面の課題は、被災地等への物流や人の移動に欠かせないガソリンと軽油、そして公共施設等の運営に欠かせない重油の県内各地への安定的な供給です。

また、5万人に上る避難所暮らしを余儀なくされている方々 に対し、公営住宅や民間住宅、旅館等を活用し、落ち着いて暮らせる環境を早急に提供しなければなりません。

ボランティアの皆様が力を発揮し、支援物資が目的地に迅速に到達する仕組みも作り上げる必要があります。

政府も県もこれらの課題に懸命に取り組んでいますが、余りにも被害が大きく、行政部門だけでは対応し切れない面があります。それを補完するのが私たち国会議員の役割と考え、微力ながら日々精一杯活動しております。

その中で、不眠不休しかも損得抜きで被災者のために働いている方々にお会いします。また、岩手のために物資等の支援や寄付を申し出てくださる方が、私のところにも多数いらっしゃいます。

中国には、「災害に情けはなく、人間こそ情けあり」という言葉があるそうです。この言葉が身に染みる10日間であり、余りにも非情な今回の震災であっても、人の情を結集し続ければ必ず克服できると確信しました。