12日の週は、月曜から金曜までの連日、国会答弁に追われました。私が担当する独立行政法人(独法)通則法の改正案と国家公務員法の改正案の審議があり、両法案に関連する質問に答えなくてはならないからです。

 独法の方は、衆議院の総務委員会で火曜と木曜の午前中に審議があり、委員会開始前に原口大臣をはじめ総務省の政務三役で官僚の作った答弁資料の説明を受けました。

  原口大臣は、野党時代から総務委員会で年金運用法人をはじめ独法の問題を鋭く追及していたこともあり、想定質問を読むと瞬時にポイントを把握。官僚の説明を聞くか聞かないかのうちに資料のポイントを赤ペンで囲み、次の質問に移ります。両日とも膨大な答弁資料が用意されていましたが、20分程度で答弁の準備を終えました。

 公務員の方は、衆議院の内閣委員会で水曜と金曜にほぼ終日審議があり、早朝から仙谷大臣、大島副大臣と一緒に答弁資料の説明を受けました。

 仙谷大臣は、弁護士らしく答弁資料で疑問な点があれば自分で六法をひもといて、法律の条文に反しない答弁になるよう神経を遣われます。両日とも長時間かけて入念に準備を行いました。

 私自身が答える分は両大臣に比べると全然少ないのですが、以前であれば官僚が答えていたような細かい数字や法律の条文の解釈について聞かれることがあり、正確に答えるのに神経を使います。 

 官僚の皆さんも間違いがないよう丁寧に答弁資料を作ってくれるのですが、用語が難しかったり、情報が多すぎたりで、そのまま話したのでは質問者に理解していただけません。そういう場合に「官僚語」を「日常語」に置き換えるのが私の役割だと考え、質問者に理解と納得が得られるよう、分かりやすく簡潔な答弁になるよう心がけています。

 もっとも、せっかく万全の準備をして委員会に臨んでも、まったく想定していない厳しい質問が野党議員から飛んでくることが多々あります。

 これは「官僚語」や「日常語」で対抗できるレベルではなく、「原口語」や「仙谷語」で対抗するしかありません。お二人の当意即妙の答弁に感嘆しつつ、大臣の負担を減らせるよう、自分も早くその域に近づかなければと痛感する日々です。