21日から民進党の代表選挙が始まります。全国各地での街頭演説や討論会を経て、9月1日に新しい代表が決まります。現時点では、「前原誠司」氏と「枝野幸男」氏との一騎打ちとなりそうです。民進党は、都議選の敗北や離党者の続出など、ピンチが続いています。新しい代表が党をまとめられなければ、次期総選挙を前にして党の存続すら危うくなってしまいます。

こうした状況の下、誰が代表にふさわしいのか。私が事務局長を務める「自誓会」(旧細野グループ)で議論し、出席者全員一致で前原氏を支援することに決めました。理由は、①掲げる理念、政策、②他の野党への姿勢、③過去の代表選での協力、の面で前原氏が枝野氏を上回ると判断したことです。

理念、政策の点では、前原氏は「みんながみんなのために(All for All)」という理念を掲げています。「自己責任」によって生活への不安や社会の分断を生む政治ではなく、誰もが支え、支えられる「尊厳ある生活保障」を確立し、国民の安心と社会の一体感を取り戻す政治を目指しています。

さらに、国家と国民を守るため、憲法9条の改正よりも、現実的で抑制的な安全保障の確立に力を注ぎます。安倍政権との違いは明らかです。野党第一党である民進党を単なる批判政党ではなく、建設的な提案を積み重ね「政権の受け皿」たる政党とする決意を持っています。

私は、「みんながみんなのために(All for All)」を実践する前原氏の姿を知っています。前原氏は、昨秋発足した党内の野球チームの主将であり、私もチームの一員です。前原氏は自分が試合に出るより、ベンチに座って各メンバーの動きに目を配り、それぞれにふさわしい活躍の場を与えます。「みんなのために」働く前原主将のおかげで、チームは次第にまとまり、二戦目でマスコミチーム相手に勝利を収めることができました。

この「みんながみんなのために(All for All)」という精神を、まずは党内に浸透させなくてはなりません。それができるのは、前原氏だと思います。その上で、党が一丸となって国民に訴え、来るべき総選挙において、「自分のため」、「友人のため」の政治を「みんなのため」の政治に変えていくことこそ、民進党に課せられた使命です。