IMG_2215IMG_220218日、衆議院復興特別委のメンバーで東京電力福島第一原子力発電所の視察を行いました。常磐線のいわき駅からバスで50分ほど北上し、楢葉町にあるJビレッジに到着。かつてはサッカー日本代表の練習拠点で11面あったサッカー場も、今は原発事故の収束にあたる作業員の方々の駐車場になっています。

このJビレッジで、私たちも第一原発往復用のバスに乗り換えて現地に向かい、タイベックと呼ばれる防護服と顔全面を覆うマスクを着用。それから再度、構内移動用のバスに乗り換え、有害物質を汚染水から取り除く設備や汚染水の海への流出を防ぐための地盤改良工事の現場などを視察しました。

第一原発の広大な敷地内では、1日平均4000人の方々が働いているそうです。バブル経済が華やかなりし頃、工場や工事現場での仕事は3K、すなわち、危険、汚い、きついと安易なレッテル貼りがされ、就職希望者の少ない時期がありました。

今回、私は初めて第一原発の作業現場を見聞しましたが、以下のような別の意味の3Kもあると感じました。

きりがない~大量の地下水が建屋に流入するため、毎日400トンのペースで汚染水が増え続けています。これを貯蔵するタンクは1個あたり直径10m、高さ10mはあろうかという巨大なものですが、たった2日半で満杯になってしまいます。当分はタンクを作り続けるしかありません。

気を使う~4号機の使用済み核燃料プールから燃料を吊り出し、より安全な共用プールに移す作業が進められていますが、水素爆発により4号機のプールにはガレキが混入しています。ガレキなどで燃料が破損することのないよう、1秒間に1㎝という超低速度のクレーンで慎重に燃料を吊り出しています。

心が痛む~Jビレッジと第一原発の往復は事故直後から立ち入りが制限された地域を通ります。今もなお、無人の町、震災で壊れた家屋、荒れ果てた田畑が広がっています。この光景を毎日眺めつつ仕事に向かうのは、かなりの心労だと思います。

加えて、防護服とマスクの動きにくさと息苦しさは相当なものです。日々このような厳しい環境で作業している方々は、3Kどころか6Kに耐えているのかもしれません。困難な仕事に取り組んでいる作業員の方々に感謝しつつ、第一原発を後にしました。