14日、民主党代表選挙が行われ、現職の総理大臣でもある菅直人候補が230ポイントの差で小沢一郎候補に勝ちました。

とくに党員・サポーター票で51対249と予想外の大差となりましたが、これは全国300選挙区ごとに相手を1票でも上回れば1ポイント、逆に1票でも下回れば0ポイントという方式のため、全体の票数差は2:3にもかかわらずポイント数では1:5という大きな差が生じたことによるものです。さらに地方議員票は20ポイント、国会議員票は12ポイントの差をつけられ、小沢候補には厳しい結果となりました。

私は、菅内閣に任命されて政務官の職にありますが、今回は全面的に小沢候補の応援を行い、岩手1区では投票総数1184票の約9割、1056人の党員・サポーターに小沢候補を支持して頂きました。大変有り難く思いますが、それだけに今回の結果は非常に残念です。

敗因は主に3つあるかと思います。

  1. 鳩山前総理の仲介による選挙戦回避の動きもあって、小沢候補出馬が最終的に決まったのが届出日前日の夜となり、準備不足のまま選挙戦に突入したこと
  2. 昨年3月以来、小沢候補は「政治とカネ」で批判され悪いイメージが定着してしまったため、小沢候補の人柄、能力、政策などが十分に浸透しなかったこと
  3. 参議院選挙で敗北したとは言え、菅総理が就任してまだ3か月に過ぎず、現時点で総理を代えるのは時期尚早という考えが強かったこと、です。

私自身は、選挙対策本部の政策班に加わりましたが、小沢候補が主張した、ひも付き補助金を地方が自由に使える一括交付金に変え、予算編成を官僚主導から政治主導に改める、という大方針に対し、具体的で説得力のある事例やデータを用いて政策の肉付けをできなかったことを反省しています。また、「政治とカネ」についても、政治資金規正法の解釈や、検察審査会の強制起訴の意味など、弁護士として世論の誤解を解くような上手い説明ができなかったものかと思っています。

小沢総理実現の夢は今回果たせませんでしたが、菅総理が言われたとおり戦いが終われば「ノーサイド」。これからは民主党の一議員として、政権交代の成果を挙げるべく全力を尽くします。そして、民主党の各議員が対立でも馴れ合いでもなく、政府の政策に問題があれば国民目線でどんどん建設的な提案を行っていくような、緊張感のある真の挙党一致体制を確立することを目指します。