皆様、あけましておめでとうございます。

今年の仕事始めは、元旦の午前8時、盛岡中央郵便局の出発式でした。総務省は旧郵政省の業務を引き継いだため、政務三役が各地の郵便局の出発式に参列します。前夜からの雪が降りしきる中、郵便職員に交ってアルバイトの地元高校生も多数集まりました。

10年ひと昔と言いますが、今から三昔前の1980年の元旦、私はまだ中学生で新聞配達をしていました。その日も大雪で、新雪をかき分けながら元旦の分厚い朝刊を何時間もかけて苦労しながら配った記憶があります。出発式のあいさつでは、その経験に触れながら、「年賀状の配達は大変な仕事だが、これをやり遂げれば将来社会人になった時に必ず役立つ」と高校生たちを励ましました。

実際、今からひと昔前の2000年は、勤務先の長銀が外資系ファンドに買収されることが決まって先行きが不透明な中、「会社がどうなろうと家族が路頭に迷わないようにしなくては」と思い、毎朝出勤前に司法試験の勉強を続けていました。友人からは「よく早起きして勉強できるな」と言われましたが、吹雪の朝の新聞配達を思えば楽なものでした。

あれから10年。幸運と多くの皆様の支援のおかげで、今年の元旦は、国会と政府の一員という立場で迎えることができました。10年前は家族を守ることが最大の目標でしたが、公の立場となった今、この先10年は、先人の献身的な努力で築き上げられた日本の社会を守り、発展させていくことが最大の目標です。

そのためには、政府一丸となって、官僚制度の見直し、国と地方の財政再建、地域主権の実現、セーフティネットの充実、地球温暖化対策、東アジアとの協調などに取り組む必要があります。課題の多さと責任の重さにひるむことなく、10年後の元旦を笑って迎えられるよう、これからも日々努力を重ねていきたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。