29日、午前11時から臨時国会の開会式が行われ、衆参の本会議で石破首相の所信表明演説が行われました。奇しくも134年前の同じ日、帝国議会が始まりました。日本の議会政治にとって記念すべき日です。開院式が始まった時刻も、今回と同じ午前11時です。
現在の参議院に当たる貴族院に全議員が集まり、明治天皇が議員に向かって「公平慎重をもって審議協賛することを期待し、将来に継ぐべき模範を残すことを望む」とお言葉を述べられると、全議員が「畏(おそれ)多くしてひそかに感涙にむせ」んだと記録されています。
その後、国会は紆余曲折を経て今日に至りました。改めて、議会開設時の天皇陛下のお言葉を思い起こす時が来たように思います。先の総選挙の結果、衆議院においては与党の自民党と公明党の会派を合わせても220議席と、過半数の233を大きく割り込んでいます。
50議席伸ばして148議席となった立憲民主党は、予算委員長、法務委員長をはじめ八つの委員会で委員長に就任し、憲法審査会長にも就いています。予算案も法案も、これまでのように与党が数の力で強引に審議を進め、原案通りに可決、成立させることは困難です。
与党側はこれまでの議会運営を根本的に改める必要がありますが、対する野党側としても、これまでとは発想、行動を変える必要があります。公平、慎重に審議を重ねた上で、互いに協力、賛同して成果を出す。それぞれの議案でこれを繰り返すことで、将来に引き継げる模範的な国会にしていかなくてはなりません。これまで以上に野党の責任は重くなります。
今国会で私は、ネクスト財務金融大臣であることから財務金融委員会、法律家であることから憲法審査会、そして国政全般を審議する予算委員会に所属します。早ければ、5日に行われる予定の予算委員会において、石破首相らに質疑を行うことになりそうです。
所信表明演説の冒頭で、石破首相は、民主主義のあるべき姿として、石橋湛山・元首相の施政方針演説を引用していました。
「国政の大本について、常時率直に意見をかわす慣行を作り、おのおのの立場を明らかにしつつ、力を合わせるべきことについては相互に協力を惜しまず、世界の進運(しんうん=進歩・発展していく傾向)に伍していくようにしなければならない。」
その言葉通りに政権を運営する姿勢がなければ、石橋内閣と同様、超短命政権で終わることは避けられないでしょう。質疑を通じ、石破首相の本気度を明らかにするつもりです。