21日、150日間にわたる通常国会が事実上終了しました。自民党の派閥パーティーの裏金キックバック問題は、事件を起こした当事者である自民党自体が抜本改革を拒み、真相解明も責任追及も再発防止策も中途半端なものに留めました。ただし、最近の岸田内閣と自民党の支持率が示すとおり、国民の目線は悪行を見逃しません。19日に行われた、3年ぶりの党首討論での岸田首相の言動に、国民はますます憤りを感じたはずです。
第一に、使い道がブラックボックスになっている「政策活動費」を改悪したこと。自民党は維新の会の協力も得て、領収書を10年後に公開、しかも一部黒塗りの余地もあるという、まったく骨抜きの法案を成立させました。岸田首相は「政治活動の自由と国民の知る権利のバランスの中で作った制度で、重要な結論だ」と悪びれることなく述べていました。
しかし、自民党では年間10億円を超える政策活動費が党幹部に渡り、その一部が選挙買収に充てられたり、脱税の温床になっていたりする疑惑があります。今回の法案は、そうした不正行為を明るみに出すのではなく、隠ぺいにお墨付きを与えるようなものです。岸田首相の政策活動費に対する感覚は、国民からかけ離れています。
第二に、企業・団体献金や政治資金パーティーを禁止しない理由が根本的に誤っていること。岸田首相は、企業・団体献金などにより「どんな立場の若者でも、お金がなくても政治を志すことができる」とし、禁止するのは「現実を見ることができない案」だと批判しました。
立憲民主党の泉代表は、すかさず「それは真逆だ、金集めがすごい人たちばかり集まっているから、普通の国民が入れないんだ」と厳しく反論。年間2億円もの政治資金を集めている岸田首相の目線こそ、現実を見ていないと言わざるを得ません。
第三に、岸田首相自身は責任を取ろうとしないこと。岸田首相が会長を務めていた「宏池会」という派閥の会計責任者も裏金問題で処罰されました。その際、岸田首相は「私自身の責任については国民の皆さんに判断いただきます」と述べていました。
これについて、泉代表が「解散して、この政治資金規正法の改正案がいいのか悪いのか、国民に信を問おうじゃないですか」と提案すると、岸田首相は「経済を始め様々な課題に取り組み、結果を出すことに専念しなくてはならない、これが私の立場だ」と逃げました。
ならば、国会を延長して円安物価高の解決策などを議論すべきです。「責任は取らず、国会は閉じる。」こうしたご都合主義も、国民の常識からかけ離れています。