24日の財務金融委員会では、前日に引き続き大臣等に対する一般質疑が行われました。民主党から質問に立った元栃木県知事の福田昭夫議員は、同郷の渡辺喜美金融担当大臣に対し、足利銀行の経営破綻の経緯などを尋ねました。渡辺大臣は、銀行の破綻処理を定める預金保険法の要件にあてはまったので国有化したと答えましたが、福田議員から当時のインタビューで、「(本当は破綻しなくていいのに)国によってつぶされた」と発言していたことを指摘されるや、「当時は野党的立場からそのような発言をしたが、今は立場が違う。」と驚くべき答弁をしました。

この答弁には三つの問題があります。第一に、「野党は無責任な発言をしてもいい」という考え方を前提にしている点で野党を侮辱していること。第二に、自民党の中には与党的立場の人と野党的立場の人がいて党としての統一性がないこと。第三に、自分の発言は置かれた立場によって変わりうるとしており、政治家の発言の重みを自覚していないこと。

渡辺大臣は、安倍内閣から続いての金融担当大臣ですが、安倍首相が無責任に政権を放り出した時点で自分も大臣を辞めて「立場」を変えるべきだったと思いました。