21日の衆議院本会議で、法務委員長を拝命しました。衆議院には現在、常任委員会が17あります。そのうちの法務委員会について「議事を整理し、秩序を保持する」のが法務委員長です。野球で言えばアンパイア、相撲で言えば行司、ボクシングで言えばレフェリーのような役割です。35名の議員で構成する会議を公平中立に運営しなくてはなりません。
そのため、委員長を務めている間は、立憲民主党の議員として国会質疑をする機会はなくなります。これまでは、ネクスト財務金融大臣として、財政や金融分野について様々な政策や法案を立案し、国会でも提案や答弁をしてきましたが、それもできなくなります。野田代表から内示を受けた際には少し悩みましたが、これまでと違う立場で国会審議に携わることも、今後の貴重な財産になりそうです。ありがたくお引き受けしました。
さて、法務委員会は、政府与党が成立させたい法案に野党が厳しく反論、追及することが多いため、過去には「共謀罪法案」や「特定技能外国人法案」のように、与党が数の力で強行採決する場面もありました。強行採決ができたのは、与党側から選ばれた委員長が与党寄りの運営をしていたためです。ところが、昨年の総選挙で与党が少数となったため状況が一変。野党第一党の立憲民主党の議員から委員長が選ばれることになりました。
前任の西村ちなみ委員長の時代は、「選択的夫婦別姓関連法案」が争点となり、先の通常国会では約17時間の審議を経ても議論は尽きませんでした。ただし、会期末に与野党の間で「できる限り速やかに、合意を得ることを目指し、継続となるこれら法案を今秋の臨時国会において審議する」という申し合わせがなされました。従来の法務委員会なら、与党側の委員長が、与党が望む結論を得るために強行採決していた可能性があります。
西村委員長のご尽力で、「言論の府」たる国会にふさわしい「熟議」が行われるようになってきました。その上で、より多くの党派が納得し、賛同する結論に、なるべく早くたどり着けるかが今後の法務委員長に問われています。重責ではありますが、弁護士資格を持つ議員として、3年前まで長らく法務委員会に所属していました。また、その後も裁判官を罷免する弾劾裁判員や、憲法審査会の委員など、法務に関係する職務を経験してきました。
議員会館には「法務委員長室」という部屋があり、そこで委員長と与野党の理事で「理事懇談会」という委員会の運営に関する会議を行います。久々に中に入り、法務委員会の野党筆頭理事を務めていた際、この場で様々な法案をめぐり与党側と激しく議論をし、「検察庁法改正案」や「入管法改正案」の廃案につながったことを思い出しました。まさに「ホームグラウンド」に戻ったつもりで、一つでも多くの成果を挙げられるよう全力を尽くします。