みなさん、こんにちは。岩手1区の衆議院議員、しなたけしです。民主党恒例の5月3日の大街頭演説会。私は、今回、初めて参加しました。昨年の今頃は、弁護士として依頼者の利益を守るための仕事をしていました。弁護士から国政へと仕事の場を移し、今は、有権者お一人お一人が依頼者だと思って仕事をし、みなさまの利益を守れるよう日々精進しております。
さて、今日は、61回目の憲法記念日です。私からは、最近の政府・与党の政権運営が、憲法の視点からみても間違っているのではないかということをお話したいと思います。

日本国憲法は、国民主権・平和主義・基本的人権の尊重を三大原理としております。
国民主権とは、国家権力は、主権者である国民の意思に基づいて行使しなければならない、ということです。みなさんご存じのとおり、4月30日に暫定税率を復活させるための法案が衆議院で再可決され、5月1日からガソリンの値段が上がりました。しかし、先日の山口2区の補欠選挙、また最近の世論調査の結果を見ても、民意は明らかに暫定税率の復活に反対です1億2000万人の国民の3分の2以上が暫定税率に反対しているのに、衆議院議員わずか480人の3分の2以上の賛成で暫定税率を復活していいのでしょうか。政府・与党の行為は、明らかに国民主権を踏みにじるものです。ねじれ国会と言われますが、本当にねじれているのは衆議院と参議院の関係ではなく国民と政府の関係であります。
次に、平和主義ですが、先日名古屋高裁で、多国籍軍の兵士をバグダッドへ空輸する航空自衛隊の活動を違憲とする判断が下されました。後方支援活動も武力行使の一部であるという理由ですから、1月に問題となったインド洋での海上自衛隊の給油活動も違憲の疑いがありますそのような違憲の法律も暫定税率の復活法案と同じように、衆議院での3分の2以上の賛成で再可決されています。福田首相は、民主党が権力を濫用していると言いますが、違憲判断が出ても「そんなの関係ねえ」と言って、海外での自衛隊の活動を継続している政府・与党こそ、権力の濫用をしていると言わざるを得ません。
最後に、基本的人権の尊重です。基本的人権は、大きく分けて自由権社会権に分けられます。自由権は、営業の自由や表現の自由といった国家の規制を受けずに自分がやりたいことをやる権利です。社会権とは、生存権や教育を受ける権利のように国民が国家に対し、人間としてふさわしい扱いを求める権利です。小泉政権以来、市場原理主義により自由権だけが尊重され、社会権はなおざりにされてきました。その最たるものが、75歳以上のお年寄りを差別する後期高齢者医療制度です。自由権だけでなく社会権も尊重されなければ基本的人権が尊重されたことにはなりません。
このように、政府・与党の今の政権運営は、憲法の基本原理に反することは明らかであり、一刻も早く政権交代を実現し、憲法に則った国民の常識に合った健全な政治を実現しなくてはなりません。小沢代表をはじめ、達増知事、そして今日ここに参集した多数の議員、岩手の民主党の陣容は大変充実しております。岩手の力で、岩手から日本の政治を変えていきたいと思います。
みなさんと共に必ずや政権交代を実現することをお誓い申し上げ、私からのごあいさつとさせていただきます。本日は、誠にありがとうございました。