CIMG3513非行少年(女子を含む)の身柄を収用する施設に、少年鑑別所や少年院があります。犯罪行為をした少年は、検察に逆送されて刑事裁判となる場合を除き、家庭裁判所の審判でその処遇が決まります。審判で少年院送致の決定があった場合に収容されるのが少年院、審判の前に家庭裁判所の観護措置があった場合に最高8週間収容されるのが少年鑑別所です。

いずれの施設についても昭和23年に成立した少年院法という法律に定めがありますが、施設内での職員の不祥事をきっかけに民主党政権時代から見直しが進められ、両施設の運営の透明化・適正化や少年の特性に応じた再犯・非行防止の充実を目指し、新たな少年院法と少年鑑別所法が国会に提出されました。

国会での審議に先立ち、衆議院の法務委員会のメンバーで八王子にある少年鑑別所と少年院を視察しました。少年鑑別所では、敷地内に「くわのみ心理相談室」という一般の方々から少年に関する相談を受け付ける専用の建物がありました。しかし、年間利用者はわずか40件程度とのこと。23日の質疑では、法改正で一般相談が少年鑑別所の本来業務に位置づけられるのだから、少年鑑別所の地域貢献のためにも一般相談の活用をもっと促すべきだと主張。メールでの相談受付け、広報活動の強化、相談の効果検証を提案しました。谷垣大臣の答弁はいつもながら丁寧でしたが、「検討する」に留まりました。

少年院の視察では、在院中の少年たちが就職の模擬面接をしている様子を見学しました。面接官役の教官から履歴書の空白期間に何をしていたのかと問われた少年が、正直に「少年院に行っていました」と回答したことに関し、終わった後に別の教官が「採用に不利になるかもしれないので、就職訓練や親の介護をしていたと答える方法もある」と指導していました。しかし、嘘を言って上手く就職できたとしても本人も苦しむでしょうし、後で発覚した場合にはかえって更生を阻害することになりかねません。

23日の質疑でこのことを取り上げ、「自分がやったこととしっかり向き合わなければ反省も更生もないと思う。このような教官の指導は改めるべきではないか」と質しました。谷垣大臣も「事実と違うことを言うのは教育指導の方針としていいとは思わない」としつつ、「迷いがある」と胸中を吐露しました。

「少年鑑別所」といったおどろおどろしい名前のせいもあり、少年院や少年鑑別所は社会から隔絶されたイメージがあります。また、そこに入った経験のある少年には不当な偏見が集まりがちです。今回の65年ぶりの法改正は、こうした「常識」を変えるまたとないチャンスです。谷垣法務大臣は法務省の「常識」をもっと疑うべきです。