2日、参院選挙後初めての国会が召集されました。第184回の臨時国会となります。初登院される参議院議員の皆さんを見ていると、6年前の参院選挙後に自分が初登院した第167回の臨時国会を思い出します。最も印象に残ったのは、開会式で天皇陛下のお姿を初めて拝見し、衆参全議員に向けた次のお言葉を直接お聞きしたことでした。

「本日、第167回国会の開会式に臨み、参議院議員通常選挙による新議員を迎え、全国民を代表する皆さんと一堂に会することは、私の深く喜びとするところであります。ここに、国会が、国権の最高機関として、当面する内外の諸問題に対処するに当たり、その使命を十分に果たし、国民の信託にこたえることを切に希望します。」

参院選と同時にあった衆院補選で当選して初登院した私としては、「参議院議員通常選挙による新議員」というくだりが少し残念でしたが(笑)、短いお言葉の中に、「全国民を代表」、「国権の最高機関」、「国民の信託」という重い言葉が散りばめられ、国会議員の職責の重さを痛感しました。

実は、今回の天皇陛下のお言葉も、冒頭の167回が184回に変わったほかは、すべて同じ文言です。この6年間に行われた3度の参院選の度に政治勢力は大きく変わり、政権交代も2度起きました。リーマンショックや東日本大震災によって経済も社会も大きな打撃を受けました。

そうした激動の時代にあって、同じお言葉を繰り返し国会議員に伝え、その職責の重さを静かに深く浸透させる天皇陛下の姿勢を、この国の指導者は学ばなくてはなりません。麻生副総理が1日に読み上げた釈明文には、「憲法改正については、落ち着いて議論することが極めて重要である」とあります。

本当にそうであると考えるならば、ナチスの手口に学ぶのではなく、天皇陛下の姿勢に学ぶべきです。国民が知らないうちに時の国家権力が勝手に憲法を変えることのないよう、すべての国会議員が重い職責を自覚し、冷静な憲法議論を行える環境を整えるべきです。