11日から15日にかけ、中央アジアのカザフスタン共和国を訪問しました。同国と日本の友好議員連盟の事務局長を務めているため、幹事長を務める川内博史代議士らと共に「核兵器のない世界を目指す国際会議」への参加依頼があったものです。



大きな地図で見る
カザフスタンはユーラシア大陸のちょうど真ん中に位置し、今から20年前に旧ソ連の崩壊によって独立した国です。面積は日本の7倍もありますが、人口は1600万人で人口密度は日本の50分の1。石油、天然ガス、など地下資源に恵まれ、今後の経済成長が期待されています。

初めてカザフスタンに行ってまず感じたのは、物理的な「遠さ」。国際会議が行われた首都アスタナまで日本からの直行便はなく、成田を発ってからソウルとアルマトイで乗り換えます。待ち合わせ時間も含めると現地まで18時間以上かかりました。そのため日本企業の進出が遅れており、現地駐在員は100名程度に留まっています。直行便があれば渡航時間を半分程度に短縮できます。同国との経済連携の重要性を考え、早期実現を目指す必要があります。

一方、カザフスタンと日本の間には共通点もあり、心情的には「近さ」を感じました。今回の国際会議は、同国のセミパラチンスクにあった核実験場の閉鎖20周年を機に行われました。旧ソ連時代は約500回の核実験で100万人以上の人々が被爆し、広島、長崎に深い共感を抱いています。一昨年の国連総会では日本と共同で「核実験に反対する国際の日」決議案を提出しました。

国際会議の舞台アスタナは、97年の遷都後、官民の独創的な建築物が次々と建設されてきた超近代的な都市ですが、これは日本の建築家、黒川紀章氏の都市設計に基づいています。人口急増に対応するための上下水道の整備も日本の資金、技術、人材によって進められています。

旧首都で今も国内最大の都市であるアルマトイには、終戦後ソ連軍に強制抑留された日本人兵の共同墓地があります。同市内には、「科学技術アカデミー」など強制抑留者が建造した公共建築物が今も活用されています。筆舌に尽くし難い苦難の中で後世に残る仕事をした先人たちの偉業を伝えるべく、議員連盟としても活動していかなければなりません。

今回の訪問をきっかけに、カザフスタンを「遠くて近い国」から「近くて親しい国」にするべく、議員連盟の活動をさらに盛り上げていこうと思っています。