17日は、特別国会の最終日でした。思い起こせば、通常国会が召集された1月23日に高市首相が突如衆議院を解散。2月8日の総選挙の後、特別国会が2月18日に召集され、通常国会と同じ150日間の会期となりました。この会期中、本予算案や補正予算案の審議を短縮したり、党首討論や集中審議の回数を減らしたり、野党の同意なく優先順位の低い法案の審議入りをしたり、国会を軽視する高市政権の姿勢は目に余るものがありました。
そのツケが回ってきたというべきか、あちこちで法案審議の「目詰まり」が生じ、最終日の午前に高市政権の重要法案が参議院で可決成立。午後には高市首相の意向で先送りされてきた参議院の予算委員会の集中審議がやっと開催されました。それでもなお、日本維新の会と約束した「副首都法案」の審議が間に合わなくなり、17日の夕方になって、与党から今国会の会期を25日まで8日間延長したいとの申し入れがなされました。
中道改革連合はじめ野党の多くは、「副首都法案」を急ぐ理由はないなどとして反対しましたが、与党が押し切って会期延長が決まりました。本来なら会期延長は、法案などの審議を丁寧に進めていく中で、予定されていた議案につき会期内で結論を出せなかった場合にやむを得ず行うものです。しかし、高市政権は「国論を二分する」法案を、結論ありきで熟議を避け、数の力で度々成立させてきました。
例えば、17日に成立させた法案のうち、「国旗損壊罪法案」は、刑罰を科す必要性も刑罰対象となる行為の明確性も十分な説明がなされていません。「再審制見直し法案」は、検察による証拠隠しや再審引き延ばしを防いで冤罪被害者の救済を確実にする手立てに疑問が残っています。そして「皇室典範改正案」については、「皇族数の拡大」を目的として「立法府の総意」をまとめたにもかかわらず、「皇位継承権の拡大」にまで踏み込んだとの疑いが生じました。この疑いを解消するため正副議長が考案した付帯決議も併せて成立しましたが、ここで区切りとせず、安定的な皇位継承策などについて引き続き検討すべきです。
これら生煮えの法案を次々と成立させてきた高市政権の国会軽視の姿勢からは、会期を延長しても「副首都」が満たすべき要件や、「副首都」の設置に必要な予算の額など、かねてから野党が問題視している点につき与党が明確な答弁をするか大いに疑問です。むしろ、会期延長中に与党の幹部が海外渡航の予定を組んでいるなど、熟議への姿勢がまったく感じられません。最後は数の力で成立させればよいという傲慢さが透けて見えます。
延長後の法案審議の動向を見極めつつ、24日に衆議院予算委員会で開催が予定される集中審議において、高市政権の国会軽視の姿勢を厳しく追及したいと思います。