昨年の大船渡市に続き、大槌町でも大きな山林火災が起きてしまいました。22日に2か所から出火し、24日時点で730ヘクタール(東京ドーム155個分)が焼けました。現在も燃え広がっており、3千人以上の住民に避難指示が出ています。岩手県出身の大沢博・消防庁長官の要請により、全国から1200人以上の緊急消防援助隊が駆け付け、住宅街への延焼は何とか防いでいます。しかし、現時点で鎮火の目途は立っていません。
20日に起きた三陸沖地震の後発地震注意報も発令中であり、周辺の方々は不安と緊張の日々を過ごされていると思います。心よりお見舞いを申し上げますと共に、中道改革連合として現場の実情を適時適切に把握し、政府に必要な対応を求めてまいります。
さて、21日、高市政権は武器輸出を制限してきた「5類型」を撤廃する閣議決定を行いました。「5類型」とは、救難、輸送、警戒、監視、掃海の五つの用途を指し、殺傷を目的とする武器の輸出は厳しく制限されてきました。火災で言えば、救援や鎮圧に役立つものに限って輸出を認めてきたのです。この「5類型」が撤廃されたことで、あらかじめ協定を結んでいる国々に対しては、殺傷能力のある武器の輸出を自由に行えるようになりました。
戦闘中の国への輸出についても、「特段の事情」があれば例外的に認めることにしています。火災を鎮圧するどころか、火勢を強めることにつながりかねません。閣議決定の前に、中道、立憲、公明の3党は、政府に提言を行い、一定額以上の武器輸出は事前に国会に通知し、国会の反対決議があれば輸出を止めるよう求めました。米国にはこうした規定があり、政府の暴走に歯止めがかかる仕組みになっています。
しかしながら、高市政権は、私たちの提言に耳を傾けることなく、国会には事後的な通知を行うことで済ませることにしました。こうした高市政権の姿勢につき、中道の幹事長として、「政府の裁量で、際限なく武器、防衛装備の輸出が行われていくということは、平和国家の根幹を損ないかねない。国会が民意を体現し、ブレーキをかけるべきところはブレーキをかけることが担保されるべきだ」と記者団に答えました。
今回の「武器輸出の自由化」につき、政府は、輸出拡大により国内の防衛産業を強化することは、「有事に必要な継戦能力」を確保する上でも意義があると述べています。しかし、戦争を続けるための「継戦能力」より、戦争を起こさないための「不戦能力」や、戦争を速やかに終わらせるための「停戦能力」を高めることにもっと力を注ぐべきです。ウクライナでもイランでも停戦に向けた積極的な外交努力を自らせず、「世界に平和をもたらせるのはドナルドだけだ」とトランプ氏をあてにする高市首相は、ピントがずれ過ぎています。