30日、衆院予算委員会で質疑を行いました。高市首相とは、年度内の予算成立や憲法9条改正にこだわることの問題点について、日本銀行の植田総裁とは、160円台となった円安と、低金利の国債が売られて長期金利が急上昇していることへの対策を議論しました(質疑の録画は、衆議院ホームページからご覧になれます)。

日銀総裁とのやり取りでは、まず、原油など輸入品の物価高をもたらす円安への対策として、現在0.75%の政策金利の引上げを提案。4年前にウクライナ戦争が始まって円安が進んだ時にも同様の提案をしました。当時の黒田日銀総裁は、円安は一時的だとか、円相場の動向に日銀は関与しないとか、今では通用しない理屈を並べて「異次元の金融緩和」を続け、一層円安が進むという過ちを犯しました。その黒田氏ですら、最近のインタビューで「政策金利は1.5%ぐらいまで上げても問題がない」と答えるなど「宗旨替え」しています。

にもかかわらず、金融政策の見直しに慎重な植田総裁に対し、手をこまねいていると政府が原油の先物売りという「ギャンブル」に走りかねないと指摘。政府のシナリオは、先物を売って原油価格を引き下げ⇒貿易赤字が減少⇒輸入代金を支払うための「円売りドル買い」も減少⇒円安が収まる、ということのようです。しかし、原油の先物を売った場合、先物を決済する期日までに先物を買い戻す反対売買をしなくてはなりません。

もし、先物を売った時の価格を買戻す時の価格が上回れば政府は損失を被ることになります。しかも価格の動向次第では損失が際限なく膨らんでしまいます。その補てんをするのに、高市首相が「ホクホク」と言っていた外国為替特別会計が使われるようです。円安を止める為替介入に必要な外貨が「カラカラ」になりかねない、前代未聞の「天下の愚策」です。

加えて、国債が売られて長期金利が上昇する流れを止めるためにも、金融政策の見直しが必要だと主張しました。通常は、短期の政策金利を引き上げれば連動して長期金利も上がります。しかし、現在の長期金利の上昇の原因として、日銀の金融政策の見直しが遅れ、将来急激に物価と金利が上昇して財政が悪化することへの投資家の不安があります。「長期金利の上昇で設備資金や住宅ローンを借り入れている企業、個人が苦しくならないよう、景気を冷やさない水準を目指して政策金利を見直していくべきだ」と植田総裁に提案しました。

植田総裁は、私と同様の現状認識を示した上で、「長期金利が安定的に形成されるよう、市場との間で丁寧なコミュニケーションに努め、適切な政策を運営してまいりたい」と答弁。植田総裁には、退任前後で言うことが豹変した黒田氏と異なり、強い責任感を感じます。政府がギャンブルに突き進むことのないよう、責任ある金融政策を期待し、求め続けます。