20日、参議院通常選挙の投開票が行われ、参議院でも与党が過半数を割り込みました。3年前の参院選と比べると、与党の得票率(全体の投票数に占める獲得票数の割合)は、都道府県選挙区でも全国比例区でも46%から30%へ、約16ポイントも減っています。しかし、野党第一党である立憲民主党の得票率は、都道府県選挙区で15%、全国比例区で13%と、3年前の参院選からほぼ変わっていません。

つまり、与党が失った票は、野党第一党の立憲民主党ではなく、国民民主党や参政党など新興勢力に流れてしまっています。実は、立憲民主党が50議席を増やした昨年の総選挙でも、同じような傾向でした。選挙の潮流が、昨年の総選挙から明らかに変わっています。SNSを使った情報発信が選挙の結果を大きく左右するようになったのです。

SNSで広まりやすいのは、多くの有権者の意見の最大公約数と言えるような常識的、安定的な政策ではありません。一部の有権者からは反発を受けるような大胆かつ極端な政策の方が注目され拡散する傾向があります。それゆえ、責任ある政策で政権を担うことを目指している立憲民主党のSNSでの発信力は、新興の中小政党より弱くなりがちです。

昨年の総選挙後、立憲民主党では、「無党派層の支持や比例得票が総じて横這いで大きな伸びにつながらなかったことについては課題として強く認識し、更なる分析が必要」、「支持を得られた部分と支持を得るに至らなかった点などを分析、検証、共有し、今後の対策を考えていく必要がある」といった総括を行いました。

にもかかわらず、再びこのような結果に終わったことは、真摯に反省しなければなりません。私を含め政権を実際に経験したことのある議員が中心となり、政権を担うにふさわしい堅実性と、古い政治を打ち破る創造性を兼ね備えた発信を心掛け、強化していきます。

そして、今回の選挙の結果、立憲民主党が突き付けられたもう一つの大きな課題は、参議院でも少数与党となった自民党、公明党とどのように向き合うかということです。数年前までは、野党が与党の議席を上回れば政権交代が起こるというのが常識でした。しかし、現在の野党は主義主張がバラバラで、まとまって政権交代しようという機運が高まりません。

とは言え、少数与党の政権では予算も法律も成立させることはできません。このままでは政治が漂流し、物価高やトランプ関税など重要課題を解決できなくなってしまいます。自民党や公明党よりも政策や理念がかけ離れた野党をも束ねて政権交代を狙うのか、責任政党として与党と建設的な議論を行うのか。私は、後者の方が国民の理解を得られると思います。