議院予算委員会では、5日から7日まで「省庁別審査」が行われました。これまでの予算委員会は、全大臣が出席する「基本的質疑」が終わると、「一般的質疑」に移ります。これは各議員が質問したい大臣(総理を除く)だけ出席させて質疑を行うものです。この方法では、特定の省庁や大臣に質問が集中し、予算全体に目が行き届かない傾向がありました。

今回、立憲民主党の提案で初めて行われた「省庁別審査」は、午前と午後に分けて3日間、計6つの枠に全省庁を割り振って質疑を行うものです。これによって予算全体の問題点を明らかにし、与野党の修正協議を実のあるものにしようという狙いがあります。私は、5日の午後に質疑を行いました。ここでは、財務大臣、総務大臣のほか、地方創生、行政改革、男女共同参画といった特別の任務を与えられた国務大臣に質疑を行います。

予算委員会で私は、「130万円の壁」による働き控えを防ぐため、社会保険料の負担で手取りが減る分を給付で埋めるべきだと提案してきました。しかし、石破首相は「税金で補てんすることが公平なのか」と疑問を示しています。その一方、石破首相は「夫は働き、妻は家庭」という意識が地方から東京圏への女性流出を招いていると指摘していました。

そこで、男女共同参画担当の三原じゅん子大臣に対し、「130万円の壁の手前で働きを控え、夫の扶養から外れない方が有利な仕組みは、『夫は働き、妻は家庭』という意識を固定化する。地方創生にとっても女性活躍にもマイナスであり、これを変えるために130万円の壁対策に税金を投入するべきではないか」と尋ねました。三原大臣は、官僚の答弁書を流暢に読み上げましたが、結論は「担当の厚生労働省において丁寧に検討される必要がある」と責任逃れの答弁でした。他の大臣にも尋ねましたが、似たような答弁でした。

ことほどさように、石破政権は「130万円の壁」対策などにつき、税金を投入することには消極的です。その反面、他の労働者や事業者が納めてきた社会保険料を使うことには積極的です。そもそも保険料は、病気や収入減など将来のリスクに備えて負担するお金です。これを一部の方の保険料負担を減らす目的に使うのは、かえって公平に反し、納得を得られないのではないでしょうか。加藤財務大臣に対し「税を使う方が公平が保てるし、税という制度の趣旨に合うのではないか」と尋ねましたが、納得できる答弁は返ってきませんでした。

省庁別審査では、政府が「高額療養費」の自己負担金額を大幅に引き上げようとしていることも問題となりました。本来こうした分野にこそ、国民が納めた保険料は使うべきです。そうでなければ、いざという時のために保険料を支払っている意味がありません。税と社会保険料の使い方を改め、国民にとって、より公平で納得できる予算に修正していきます。