人手不足が年々深刻になっています。岩手のような地方では、とりわけ深刻です。これを補っているのが外国人労働者ですが、昨年は全国で22万人以上増え、初めて200万人を突破しました。ただし、技能実習生に対する人権侵害や低水準の賃金、そして急速に進む円安によって、外国人にとって日本は魅力ある働き場所とは言えなくなってきました。

ようやく政府も「育成就労制度」という新たな外国人労働者の受け入れ制度を設け、技能実習制度を廃止する法案を国会に提出しました。技能実習制度は、外国人に技能を身につけさせ、国際社会に貢献することが目的でしたが、実態とずれていました。育成就労制度は「人材確保」を目的とした点で少しは「まし」ですが、依然として問題は残っています。

第一に、転職の制限がなお厳しいこと。技能実習制度では、同一の職場で計画的に技能を身につけるという考え方から、原則として3年間は、どんなに待遇や環境が悪くても職場を変えられず、人権侵害にもつながっていました。改正案では、同一の職場で1、2年働けば転職可能としましたが、技能や日本語の能力が一定水準以上で、転職先が育成就労に適するといった条件を満たす必要があるため、実際に転職するのは難しそうです。

第二に、外国人に就職先をあっせんするブローカーを認めていること。技能実習制度では、ブローカーへのあっせん手数料を払うため借金を抱えて来日する外国人が多数いました。改正案では、雇い主と外国人労働者が適切に手数料を分担するとしています。しかし、雇い主の負担が増えれば賃金にしわ寄せが及ぶことは明らかで、問題解決にはなりません。

こうした問題を抜本的に解決するため、立憲民主党では「外国人労働者安心就労法案」を国会に提出しました。転職制限については、人手不足に苦しむ地方から待遇のよい都市部に外国人労働者が流出することを防ぐため、当初2年間は、同一都道府県内の同業種であれば1回に限り転職を認めることにしていますが、その後は自由に転職を認めます。

ブローカー問題については、就職先のあっせんをハローワークに集約することで、外国人や雇い主が手数料の負担を負わなくていいようにします。なお、技能実習制度では、「監理団体」がブローカーの役割を果たす面もありましたが、今後は公的機関から委託報酬を得て、外国人労働者やその雇い主を支援する団体に特化してもらうことを想定しています。

外国人労働者にとって、「お金」はもはや日本の魅力ではありません。これからは「安心」によって「選ばれる国」を目指す。その決意をもって、現在、政府案と並行して行われている「外国人労働者安心就労法案」への質疑で、党を代表して答弁に立っています。