5日、総務委員会で国交省の建設受注統計の問題を取り上げました。①建設事業者が記入した調査票が長年にわたって書き換えられ、②新たな集計方法の導入で平成25年からは二重計上が生じて受注金額が水増しされ、③この問題が発覚しないように令和元年からは隠ぺい工作を行っていた、という事案です。しかも、③の隠蔽工作が行われたのは、厚労省で毎月勤労統計の不正が発覚し、政府が全省庁を一斉点検して再発防止策を講じた後でした。
朝日新聞のスクープで明るみにでたものの、これがなければ国民は今でも水増しデータを正しいものと信じていたことになります。民主党政権で総務大臣政務官を務めた際に統計業務を所管し、政府統計の信頼確保に努めていた立場からすると、ありえない事態です。
そこで、12月の予算委員会で私から岸田首相に要請して「第三者委員会」が立ち上がり、その報告書の中で、この問題の事実関係が明らかになりました。ただ、肝心の水増し金額がいくらなのかは未だに不明です。1月の予算委員会では、この報告書に関する私の質問に対し、岸田首相は「二重計上による影響については、国交省が立ち上げた統計の専門家による検討委員会において検討を進める」「この作業によって過去の数字がどうであったか復元をしっかり行った上で説明することが重要である。作業を急がせたい」と答弁していました。
今回の質疑では、岸田首相が言った「検討委員会」の正式名称が「建設工事受注動態統計調査の不適切処理に係る遡及改定に関する検討会議」であることを確認した上で、「検討会議」が2月と3月に行う予定だった「中間報告」はどうなっているのかと尋ねました。すると国交省の中山副大臣は「しておりません」と呆れた答弁。「第三者委員会」の報告書には「二重計上の影響の調査は、(問題が発覚する前の)令和2年4月頃から専門調査官が行っており、平成31年4月分から、過月分を除外した(二重計上がなかった場合の)推計値が算出できる」と記載されています。ならば、その算出の結果は速やかに公表できたはずです。
私は「平成31年4月以降、どれだけ水増しされているかは既にデータがあるのだから、水増し金額を直ちに公表すべきだ」と何度も迫りましたが、副大臣は拒否し続けました。「第三者委員会」の報告書の内容に疑問があるので、国交省の「検討会議」で検討する必要がある旨言い訳していましたが、上記のとおり、「検討会議」はろくに活動していません。
最近になって国交省では、「建設工事費調査」という統計でも、建設事業者に毎月送る予定だった調査票が調査開始の昨年1月以降、1度も送られていないことが発覚しました。国交省は自浄能力がないにもかかわらず、岸田首相の答弁も「第三者委員会」の報告も無視しており、言語道断です。統計の信頼回復のため、今後も追及していきます。