16日の夜遅く、またしても東北地方を大きな地震が襲いました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。その日、衆議院では久々に震災復興特別委員会が開かれていました。11年経過しても余震が度々起こるというだけでなく、原発事故の処理水や廃炉の問題をはじめ、被災地は様々な課題に直面しています。私は、人口流出とそれに伴う空き地・空き家の増加という問題を取り上げました。
岸田首相は、ウクライナ難民の定住支援を行うと表明し、被災地からも受入れの声が出ています。復興支援への恩返しになると共に、空き地、空き家の有効活用にもつながります。しかし、定住支援に必要な予算や法律が整っていません。政府の姿勢を問いただしましたが、政府の本気度は見られず、定住支援ではなく「今だけ」の支援に留まりかねません。
一方、若者が被災地に留まり、集うために、国際リニアコライダー(ILC)の誘致も改めて求めましたが、財政上の理由で準備研究所も作れないという答弁。一方、政府は10兆円の大学ファンドを作って都市部の大学には国内外から優秀な人材を集めさせようとしており、大盤振る舞いです。目的や効果を吟味せず、「金だけ」出すのは無意味です。
4月からの年金減額を前に、突然に政府与党が言い出した高齢者への5千円の給付金も「今だけ」「金だけ」の政策です。もともと年金の支給額は、物価の変動によって生活が苦しくならないようにするため、物価が変動した分に応じて変動する仕組みでした。しかし、2016年に安倍政権が成立させた「年金カット法」により、賃金の変動が物価の変動を下回った場合は、物価ではなく賃金に合わせて支給額が変動することになりました。
その場合、年金生活者は生活が苦しくなります。私たちはこうした事態を想定し、「年金カット法」に反対しましたが、政府与党は「現役世代の賃金が物価を下回って苦しい時は、高齢者も痛みの分かち合いが必要」とし、法律を成立させました。にもかかわらず、今回、政府与党は「痛みの分かち合い」をやめて、高齢者だけに5千円を給付しようとしています。本来なら「年金カット法」を廃止すべきなのに、これをしないのはなぜなのでしょうか。
今は高齢者にお金を配って「年金カット法」への批判を防ぎつつ、夏の参院選が無事に終わったら元に戻そうという魂胆が透けて見えます。「今だけ」「金だけ」の安直さと、「選挙だけ」の卑劣さがセットになった愚策の極みです。「年金カット法」は廃止し、「今だけ、金だけ、選挙だけ」の政策もやめるべきです。現役世代に重い負担を負わせず、高齢者が安定した収入を得られる「安心の分かち合い」のための年金制度に変えなければなりません。立憲民主党から年金改革の提案をできるよう、鋭意検討を進めています。