19日、国民民主党の両院議員総会が開かれ、「合流新党」結成が圧倒的多数で決まりました。合流新党には、立憲民主党(89名)と国民民主党(62名)の所属議員、そして、私のように両党と同じ会派に属する無所属議員(約20名)も合わせ、合計で衆参171名の議員の大半が参加する見込みです。

新党結成に当たっては、両党ともに解散する新設合併方式を取り、新党の代表は所属する国会議員の選挙で決め、綱領は両党の政調会長の協議で作成されることになりました。最後まで交渉が続いた党名の決め方も、立憲民主党が国民民主党の玉木代表の主張を取り入れ、投票で決めることになりました。

これで国民民主党は一丸となって合流新党に参加するものと思いきや、玉木氏ら複数の議員が参加せず、新たな党で活動する意向のようです。玉木氏は合流新党に参加しない理由として、「理念や政策が異なる人が集まって無理やりに党を作っても過去の反省は生かせない」ことを挙げています。

3年前の解散総選挙直前に民進党が希望の党に合流し、失敗したことを意識したのでしょうが、その時とは事情が異なります。合流新党に参加予定の議員のほとんどは、今日まで1年近くにわたり共同会派として活動し、法案作りや政策・予算の提案などで協力してきました。共同会派の中で理念や政策の面で食い違いを生じることは、ほとんどありませんでした。

また、合流新党の綱領案の最初では、「立憲主義と熟議を重んずる民主政治を守り育て、人間の命とくらしを守る、国民が主役の政党」を基本理念に掲げています。

合流新党は、①権力の暴走を許さず、法や多様な意見を尊重する、②国民に自己責任を強いるのではなく、国や社会が積極的に命とくらしを守る、③国家と権力者を中心にするのではなく、地域や現場に根差した国民を中心に置く、という三つを行う政党だと理解できます。

要するに、現政権への不信や不満の原因を取り除き、その解決策を実行することこそ、合流新党が目指す姿なのです。そこに仲間が集うのは「無理やり」ではなく、極めて自然です。

「大きな固まりを作る」ことを至上命題としてきた玉木氏が、合流新党に背を向けたのは不可解であり、非常に残念です。しかし、3年前にバラバラになり、政権交代どころではなかった野党に、再び政権を目指す「大きな固まり」ができたのは大きな進歩です。ここからが本当のスタートだと肝に銘じ、私も合流新党の一員として頑張ります。