この度の熊本県をはじめとする集中豪雨によって亡くなられた皆様のご冥福をお祈りし、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

5日に行われた東京都知事選挙は、現職の小池氏の圧勝に終わりました。他の候補と違って街頭演説をいっさい行わず、コロナに関する記者会見などで毎日メディアに登場していました。有権者からすると、小池候補と他の候補を比較することが難しく、投票の判断材料もこの数か月のコロナ対応に偏ってしまったのではないでしょうか。

休業要請に協力した事業者に100万円を支給するなど、都知事としてリーダーシップを発揮した印象が小池氏にとってプラスに働いたようです。一方で、2017年に国政転向を図り、「希望の党」を立ち上げて失敗に終わったことは、ほとんど影響がなかったようです。小池氏の選挙戦術の巧みさ、政治家としてのしたたかさを改めて感じました。

今、全国で公開中(盛岡では18日から公開予定)のドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」の主人公、香川1区の小川淳也代議士は、小池氏とは対照的な政治家です。この映画は、小川氏と彼の家族の素顔を17年にわたって撮り続けたものです。

映画をご覧になれば一目瞭然ですが、小川氏に私利私欲や自己顕示欲はありません。現在の日本を憂い、将来の日本を少しでもよくしようと、日々誠実に真剣に政治活動に取り組んでいる代議士です。国政課題の本質を明快に表現し、大胆な解決策を提案し、果敢に行動する能力はずば抜けています。爽やかで情に厚いナイスガイで、喜怒哀楽を素直に表す人間味もあります。映画の題名通り、総理大臣にならないのが不思議なほど、素晴らしい人物です。

実は、小川氏と私は民主党の同期当選で公私にわたって親しい間柄です。政権交代直後は、一緒に総務大臣政務官を務めました。高校時代は文武両道を志し、甲子園を目指していた点でも共通します。前回の総選挙の際には、小川氏は役員室長、私は政調会長として、当時民進党の代表だった前原氏を支える立場にありました。「希望の党」との合流にも参画しましたが、それが失敗してからは、お互い苦難の道が続きました。

今回の映画で、小川氏のような政治家が脚光を浴びたことは、私にとっても喜ばしいことですが、それ以上に、日本の政治にとって喜ばしいことだと思っています。彼のような素晴らしい人材が初心を忘れず頑張っている姿を観て頂くことで、政治への期待や信頼が高まるものと確信します。私も小川氏に負けないよう、長期政権で閉塞感漂う日本の政治を打破するため、一層積極的に発信します。