この数日、海外では直下型の大地震や民衆への武力行使などで、多くの一般市民が生命、身体、財産の被害を受けました。盛岡からニュージーランドに語学留学された女性も安否不明となっています。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げますと共に、安否不明の方々のご無事をお祈り申し上げます。

さて、ねじれ国会で国政も不安定な状況ですが、衆議院の予算委員会では、連日長時間にわたって審議が進んでおり、その合間を縫って子ども手当法案に関する本会議での代表質問や、二回目の党首討論も行われました。

「政治とカネ」絡みの質問もありますが、多くの時間は社会保障や安全保障、成長戦略や財政問題といった重要な政策課題に割かれています。今国会は、近年になく真剣かつ充実した与野党の議論がなされていると思います。

ただし、マスコミでは「民主党がバラバラだ」という情報ばかりが報じられています。先週の16人の会派離脱に始まり、小沢元代表の処分を巡る論争、松木謙公農水政務官の辞任、原口一博前総務大臣による政権運営を批判する論文の公表など、「上層部の意向に部下が従わない」と批判されます。

確かに、株式会社などでは、トップである社長の意思決定に従って社員が行動するのが当たり前です。民主党も組織である以上、私たち一般議員はトップである菅代表の意向に沿って活動すべきだし、現にそうしてきました。

しかし、株式会社では、社長に経営を委ねているのは社員ではなく株主ですが、民主主義的な政党では、代表に党や国家の経営を委ねているのは私たち一般議員です。つまり、政党に所属する国会議員には、トップの意向に沿って活動する「社員」としての面と、トップに経営を委ねる「株主」の面があるのです。

そうだとすると、政党と国家の経営を委ねられたトップが、委ねられた内容に反することをしたり、委ねられていないことをしようとする場合、一般議員が「株主」としてトップに意見を言ったり、真に必要があればトップの交代を求めることができるのは当然のことだと思います。

問題は、普段は「社員」としてトップに尽くしている議員が、いつ(Time)、どこで(Place)、そしてどんな場合であれば(Occasion)、「株主」としてトップに物を申すことができるのか、そのTPOが党の規約等で明確にされていないことです。

松木政務官は、辞任の理由として、菅総理がマニフェストにないTPPを推進していることを挙げました。TPPの議論の前に党内のTPOの議論を進めていれば、このような残念な結果にはならなかったと思います。