少子高齢化が進み国際競争が激化する中で、今後の日本の経済成長の鍵を握るのが科学技術と観光です。14日は内閣府と文部科学省主催の「研究開発を担う法人の機能強化検討チーム」、16日は国土交通省主催の「観光立国推進本部・外客誘致ワーキングチーム」が立ち上がり、いずれも総務省を代表して出席しました。

前者の会議では、ノーベル化学賞受賞の野依良治先生にお越しいただきました。先生は、中国や韓国が21世紀に入ってから科学技術予算を急速に伸ばしているのに日本では横ばいであること、日本の研究者が米国で博士号を取得する件数が伸び悩んでいることなどを指摘し、「科学技術振興のための公的資金充実」と「創造的人材の育成と大学院教育の抜本的改革」を説かれました。

それ自体はまったく異存がないのですが、一方で、研究開発に名を借りて天下りや随意契約で税金を無駄遣いしている独立行政法人が多々あります。そのような無駄をなくしつつ、環境、生命科学など国家発展につながる技術革新に積極的に取り組み、優れた研究人材を育成できる組織の在り方を考えるのがこの会議のテーマです。独立行政法人を所管する立場から、今後私からも意見を述べていきます。

一方、後者の会議では、経済成長著しい中国からの観光客を、現在の年間約100万人から今後5年間で500万人に増やすための方策が話し合われました。国土交通省からは、中国人が来日する際にビザを取りやすくすることや地方空港での出入国をスムーズにすることなどの提案がありました。

そうなると、中国における在外公館職員を増やしたり、国内空港の入管や税関の職員を増やす必要が出てきます。国家公務員の定員を所管する私からは、「なるべく公務員の数を増やさずに対応できるよう、規制緩和によって各在外公館、地方空港の事務量がどれだけ増えると見込まれるか具体的なデータを出して欲しい」と要請しました。

来年の予算や税制についての議論が注目を集めていますが、政府内では、中長期的な国家成長を目指しての議論もしっかり行っています。