連休直前の4月25日、野田佳彦代表は、物価高で重くなった消費税の負担を減らすため、食料品の消費税率8%を原則1年(延長する場合は最長2年)に限りゼロ%にした後、所得が標準より低い方々を重点的に支援する「給付付き税額控除」に切り替えることを表明。その際、目前の物価高に対する「超短期的な対策」も極めて重要だとして、既に発表したガソリン等の暫定税率の廃止や、中小企業向けの資金繰り対策に加え、何らかの給付措置も考えた上で、来たる参院選の公約にするとしました。
この「超短期的な対策」を具体化するべく、8日に立憲民主党は、「消費税負担軽減策実現チーム」を立ち上げました。安倍政権がコロナ禍で行った全国民への10万円の給付や、岸田政権が減税と組み合わせて行った最高4万円の給付など、これまで様々な給付が行われましたが、どれも評判は今一つです。これを踏まえ、①なるべく早く国民に届く、②最終目標である「給付付き税額控除」の考え方に沿う、③赤字国債(借金)に頼らず財源を確保する、という三つの条件をすべて満たす給付にして欲しいというのが野田代表の意向です。
しかし、条件①と②については、「あちらを立てればこちらが立たない」という二律背反の関係でもあります。なぜなら、なるべく早く国民に届けるには全国民に同じ金額を一律給付するのが得策ですが、そうすると所得にかかわらず同じ金額を給付する「バラマキ」になってしまい、先に述べた「給付付き税額控除」の考え方とは合わないからです。
この難題を解決するための上記チームの案は、「全国民に同じ額の給付を迅速に行いつつ、給付金を所得税の課税対象にする」というものです。所得税の税率は、所得が上がるにつれて段階的に高くなる「累進課税」なので、高所得者ほど税引き後に手元に残る金額は少なくなります。つまり、所得が低い方を重点的に支援する「給付付き税額控除」の考え方も取り入れながら、速やかに給付を行うことができ、条件①と②の両方を満たします。
一方、条件③の財源を考える前提として、給付額は一人2万円程度としました。これは、食料品の消費税率をゼロ%にすると減税額は一人平均で年約4万円となりますが、今回の対策はそれまでの半年程度の「つなぎ」であることを考慮したものです。そうすると、全国民への給付総額は約2.5兆円となります。この金額を、先ほどの給付金への課税や、使うあてのない予備費や基金、さらに税収入の上振れ分などで捻出することにしました。
この「超短期的な対策」を、チームのメンバーである私のほか、政調会長の重徳代議士、ネクスト経済財政担当大臣の馬淵代議士、党税制調査会長の大西代議士らで精力的に議論を重ねて文字通り「超短期的」にまとめ、16日に野田代表が発表するに至りました。