4日、衆議院では、来年度予算案とこれに関連する税制改正法案について、与党が提出した修正案が僅差で可決されました。政府が提出する予算案や法案を与党が大幅に修正するのは異例です。なぜなら、政府が国会に提出する予算案や法案は、与党が事前に審査して「お墨付き」を与えています。それにもかかわらず、政府が国会に提出した後に、与党が自らの手で大幅に修正することは通常あり得ないからです。

この事態は、少数与党だけでは過半数に達せず予算も法案も通らないため、野党の主張をなりふりかまわず取り入れた結果です。しかも、昨年末の補正予算の際に「103万円の壁」の大幅引き上げや「ガソリン暫定税率」の廃止で合意した国民民主党との「連結」をあっさり外し、より安価で乗りやすい政策を掲げる維新の会と手を組んで賛成を取り付けたものです。このやり方は、その場しのぎの「邪道」であると言わざるを得ません。

修正案の中身自体も「邪道」でした。憲法違反の疑いもある政府案になかった予算項目を新たに設けたほか、複雑怪奇な「基礎控除」の見直しを行うことで6千億円の税収を失わせています。一方、立憲民主党が問題視してきた高額療養費の自己負担引上げや千億単位の利払いを生む無駄な「基金」の返還については、若干の見直しに留めています。

また、与党は予算を修正しても借金は増やさないと説明しましたが、実際には特別会計の借金返済に充てる金額を2千億円も減らしています。返す予定だった借金を返さなければ、その分借金の残高は膨らむわけですから、修正前より借金は増えるはずです。

3日の予算委員会で同僚の藤岡議員がこの矛盾を追及したところ、提案した与党議員が答えられず、代わって官僚が答弁に立つという珍事もありました。この日は私も立憲民主党の修正案の提出者として答弁に立ちましたが、答弁内容は官僚に頼ることなく自分で考えています。官僚の力を借りて「2馬力」で対応する与党の国会答弁も「邪道」です。

1か月以上続いた予算委員会の前半で、私は4回質疑に立ち、石破首相や植田日銀総裁に現在の財政金融政策の問題点を指摘。本来あるべき財政運営、中小企業の賃上げ促進策、「130万円の壁」対策などを提案しました。後半では、そうした提案を盛り込んだ立憲の予算修正案や法案を国会に提出し、予算委員会と財務金融委員会で4回答弁に立ちました。

「熟議と公開」の国会審議には貢献できましたが、党として十分な成果が挙げられなかったことは真摯に反省しなくてはなりません。数合わせと選挙目当ての予算や法案を作る「邪道」に陥ることなく、「王道」を歩んで政権にたどり着く戦略を組み立てる必要があります。