31日、予算委員会で今年初めての質疑に立ちました。与野党の勢力が拮抗し、政府与党が思い通りの予算を通過させたり、適当な審議で終わらせたりすることが許されなくなっています。衆議院の予算委員会は確実に変わってきました。円安による物価高で苦しむ生活者と中小企業への支援を充実させるため、この日の質疑では、私が立案に関わった立憲民主党の三つの政策について、政府や日銀の姿勢を問いました。
第一に、日銀が保有している巨額のETF(日本の上場株式の投資信託)を政府に移管して少子化対策など次世代のための財源に使うことです。そもそも円安が止まらないのは、「異次元の金融緩和」で異常に膨らんだ日銀の資産と負債を減らし、超低金利を適正な水準に戻す「金融政策の正常化」はできないだろうと、金融市場が見ていることにあります。「正常化」すれば日銀が当分赤字になり、自己資本を食いつぶして債務超過になるおそれがあるからです。この点につき、植田総裁は「日銀の都合で必要な政策の遂行を妨げられることはない」と答弁。そこで、「債務超過になっても問題ないなら、ETFを政府に移管して国民に還元すべきではないか」と迫ると、「時間をかけて考えたい」と消極的な姿勢でした。
第二に、収益力が低くて物価を上回る賃上げが難しい中小企業のために、正社員を増やすことで生じる社会保険料の事業主負担の半分を国が補助することです。賃上げした企業の法人税を減らす「賃上げ減税」を今も政府は続けていて、昨年度は7千億円を超える減税でした。しかし、その恩恵を受けるのは収益力が高く法人税を多く納めている企業で、恩恵がなくても自力で賃上げしているはずです。「費用対効果が疑わしい賃上げ減税よりも、中小企業の正社員を増やし、生産性を高め、賃上げしやすい環境を作る仕組みに税金を回すべきではないか」と主張すると、石破首相は「減税はいつまでもやるものではない」と述べつつ、「事業者負担の軽減を税金で行うことが正しいことなのか議論したい」と慎重な答弁。
第三に、配偶者の扶養から外れて国民年金等の保険料負担が生じる「130万円の壁」による働き控えを防ぐため、手取り減を給付で埋めることで手取りを右肩上がりにすることです。これは昨年からの提案ですが、最近になって政府も似たような政策を打ち出してきました。現在政府は、51人以上の社員を抱える企業に勤める短時間勤務の社員が直面していた「106万円の壁」をなくし、社員数にかかわらず週20時間以上勤務すれば厚生年金等の保険料負担が生じる制度に変更することを検討中です。この「20時間の壁」による手取り減を埋めるため、通常は労使で折半する厚生年金等の保険料を事業主側に最大3倍多く負担させようというのです。事業主の負担増加分の一部は国が「還付」するとしていますが、中小企業の経営を悪化させるおそれがあり、政府から後日詳しい説明を求めることになりました。以上三つの提案について結果を出せるよう、これから政府与党との議論を深めていきます。