DSC0130127日、陸前高田市、大船渡市、釜石市、大槌町を訪ねました。震災復興の現状を把握し、今後の立法など議員活動の参考にするためです。

陸前高田では市中心部の各所で土地のかさ上げが行われていました。工事車両も頻繁に行き交い、復興の息吹が感じられました。他方、中心部から離れた広田半島の仮設住宅では、放射能問題による高級魚の出荷停止で損害を受けた方や、住宅を自力再建したいが費用負担に不安を感じている方などからお話を聞き、私から現行制度による解決策を説明しました。この仮設住宅には行政からも議会からも訪れる人が少なく、復興について意見を言う場がないとの声もありました。

大船渡では地元で建設業を営む高校の先輩からお話を聞き、これから生コンなど建設資材が不足するため、公共工事の入札不調を防ぐには工期延長による費用増加を発注者が負担する仕組みが必要ではないか、とのことでした。

釜石では、野田市長ほか市の幹部と県の振興局の方々にお会いし、地権者が復興用地を売却する際の譲渡益課税の見直しの提案を頂くとともに、適正・慎重な手続きで土地を売却したいという地権者の思いと簡略な手続きで迅速に復興用地を取得して欲しいという被災者の思いを両立させる難しさをお聞きしました。

大槌では、碇川町長ほか町の幹部の方々にお会いしました。高台移転先の土地取得が難航しており、現行制度では一向に進まないとの窮状をお聞きし、引き続き新法の制定に努力するとお約束しました。このほか、移転先の土地を自力で取得した方への支援、緊急雇用創出事業による見守り活動の継続、Uターン希望者への仮設住宅利用許可など数々の要望をお聞きしました。

大変有意義な面談でしたが、途中、碇川町長から「参院選挙が終わってから、大槌に来た国会議員は階さんが初めてです」とポツリと言われ、ショックを受けました。参院選、臨時国会、お盆が終わり、秋の臨時国会が始まるまで、国会議員は比較的時間に余裕があるはずです。この期間、約80人の衆院議員が延べ40か国以上を視察するとのこと。

国政を進める上で海外視察も重要ですが、「震災からの復興なくして日本の再生なし」です。

復興途上にある被災地を訪ね、現状を知り、課題を見つけ、解決の道筋を付ける活動をすることは、少子高齢化と経済衰退に苦しむ多くの地域の再生のヒントを得ることでもあります。全国の国会議員に被災地に来てもらいたいと思います。