写真は14日の記者会見

写真は14日の記者会見

11日の民主党厚生労働・総務部門合同会議では、社会保険庁から「ねんきん特別便」の回答状況等の説明がありました。今月末までに送られる「ねんきん特別便」は、氏名・性別・生年月日の一致により、宙に浮いた5000万件の年金記録の持ち主である可能性が高い1030万人に届きます。ただし、宙に浮いた年金記録以外の記録しか「特別便」に書かれていないので、「訂正あり」という回答を送らないと記録は正常に戻りません。

問題は、2月19日現在、送付先の約9割が放置して回答しなかったり、「訂正なし」と回答したりしていることです。未回答や「訂正なし」と回答した先には、社会保険庁が順次連絡ないし訪問するとしていますが、件数が多すぎて作業の目途が立っていません。

民間企業であれば、最初から手紙に頼らず、お詫びを兼ねて該当者を訪ね歩くはずです。その方が、結局は迅速かつ低コストで問題を解決できます。ねんきん特別便は、宙に浮いた年金問題の解決を遅らせ、費用だけがかさむ「不幸の手紙」と言わざるを得ません。

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