13日、衆議院では、追加経済対策を実行するための今年度第二次補正予算案と、その関連法案の強行採決が行われました。
 民主党をはじめ野党側は、国民の理解を得られていない定額給付金の問題は切り離した上で、2兆円の有効な使い方を議論すべき
と主張してきました。しかし、与党側は聞く耳を持たず、審議もろくに行わないまま採決を強行しました。審議をすればするほど、問題点が明らかになると思ったせいでしょう。まさに「さもしい」(品性・態度に欲が表れていて卑しいという意味)と言わざるを得ません。

 また、これに先立つ9日の財務金融委員会において、定額給付金の財源として財政投融資特別会計の金利変動準備金を使うという関連法案の審議が行われ、私は、与謝野経済財政担当大臣への質疑を行いました。
 与謝野大臣は、著書「堂々たる政治」の中で、

金利変動準備金は、政府が市場からお金を借りる時の金利とそのお金を独立行政法人などに又貸しする時の金利が将来逆ザヤになって損失が出る場合に備えるもので、仮に準備金が余ったとしても国債の返済に使わなければならない

旨述べ、「埋蔵金」ではないとしています。
 私は、今回の措置は与謝野大臣の考えと反するのではないかと尋ねたわけですが、与謝野大臣は、

本来、特別会計のお金には手をつけてはいけないと思っているが、こういうときだから、異例のこととして使わせていただきたい

と苦しい答弁でした。

  与謝野大臣は東大野球部の大先輩で、尊敬する政治家の一人でもあります。しかし、定額給付金の問題では麻生総理に引きずられ、「堂々たる政治」にふさわしくない言動を余儀なくされており、非常に寂しく思いました。