31日、東日本大震災復興特別委員会で質疑に立ちました。福島第一原発の集中審議で、NHKの中継もあります。ただし、私に与えられた時間はわずか15分。この貴重な時間をどう生かすか。質疑の直前まで悩み、以下の方針で臨みました。

① 本題に入る前に岩手の素晴らしさを伝え、テレビ中継を観ている全国の人たちに、復旧、復興のための細く長い支援を呼びかける。

⇨本番では、原敬、後藤新平など岩手が多くの偉人を輩出してきたことに触れつつ、さらに誇るべき点は、JA釜石の職員(先週のブログ参照)や黄川田代議士のように、苦境にあっても自己の使命を果たすために全力を尽くす人間が多いことだと述べ、支援を訴えました。

② 原発問題では、東京電力社長らの指示に反して原子炉冷却のために海水注入を継続した吉田所長の判断につき、総理の見解を問う。

⇨本番の模様は、後述。

③ 生産設備や住宅を津波等で失い借金だけが残った、つまり二重ローンの手前の方々に対し、しばらく元利金の返済を考えずに生活再建の方法を考えてもらえるよう、元本の返済猶予と利子分の国による補給を政府に求める。

⇨本番では、日本政策投資銀行の配当金500億を利子補給の原資として生かすよう、野田財務大臣に検討してもらうこととしました。

残念だったのは②です。総理は「吉田所長の判断は正しかった」としつつ、仮に東電社長ではなく総理の指示に反していた場合でも同様に考えるかと尋ねると、途端に歯切れの悪い曖昧な答弁。

危機的状況にあって、現場の責任者が最適と考えて下した判断であれば、それがトップの意向に反したとしてもこれを認め、結果に対する責任はトップが負う。そうでなければ、トップの顔色を伺っているうちに判断を誤り、最悪の結果を招きかねません。

そのような思いから、とっさに、「トップの指示に反しても、この国を守るために、復興のために本当に役立つことを実行していきたい」と、私の決意を菅総理に申し上げました。

その覚悟を持つ議員が多数になれば、自ずと復興は進むはずです。

【参考】
民主党ホームページ
【衆院復興特】福島第1原発所長の海水注水継続判断の当否、二重ローン問題への政府の対応策など質す 階猛議員 (2011/05/31)