雨の中の階猛 今日は、雨の中での街頭演説でした。雨と言えば、神宮球場でのある光景を今でも思い出します。高校時代、私と同学年だった大船渡高校のS木選手。甲子園で2試合連続のホームランを放ち、同校のセンバツベスト4進出の原動力になりました。

その後S木選手は、私と同じ東京六大学に属する法政大学の野球部に入りました。しかし、なかなか出場の機会に恵まれず、4年生の時はしばしばバックネット裏で他校の試合のスコアラーをしていました。

ある日試合途中で雨が激しくなり、私も含めスタンドで観戦していた選手や観客は、いっせいに屋根のある2階席に避難しました。しかしS木選手だけは、誰もいなくなったバックネット裏で一人傘をさしながらスコアブックを書いていました。

甲子園でスター選手だった彼が、下積みの仕事を黙々とこなす姿を見て、私は胸が熱くなりました。と同時に、岩手出身の六大学野球部員の一人として、彼のことを本当に誇らしく思いました。

どんな仕事でも責任感を持ってやり遂げたS木選手。私も常にそうありたいと思っています。

しなたけし