21日、夏の全国高校野球岩手県大会決勝が行われ、盛岡大附属高校盛岡中央高校を2対1で破って甲子園出場を決めました。私の母校である盛岡一高も、ライバルの盛岡三高、昨秋県大会優勝の盛岡四高にサヨナラ勝ちで勢いに乗り、15年ぶりにベスト4進出。30年ぶりの甲子園に夢が膨らみましたが、準決勝で優勝した盛大附属に1対8で敗れました。
私も後輩達の応援のため、久々に岩手県営球場で観戦しました。テレビでは分からない各チームの戦力を測る目安として、野手の守備位置の深さと打者走者が一塁に到達する早さがあります。

守備位置が深ければ打球が野手の間を抜ける確率が小さくなり、失点の可能性を減らせます。打者走者が一塁に早く到達すれば、内野安打の確率が高まるだけでなく相手野手が前進して守らざるを得なくなり、打球が野手の間を抜ける確率が高くなります。もちろん、深く守ったり一塁に早く到達したりするためには、高度な技術と強靭な体力が要求され、日々相当の練習を積む必要があります。

勝った盛大附属は、その点で我が盛岡一より一枚上手でした。盛岡一はエラーで失点を重ねましたが、いつもは堅実な守備を見せる選手達が相手走者のスピードに焦って失敗している様子でした。

盛大附属は決勝の盛岡中央戦でも9回2死から相手エラーで同点に追いつき、奇跡的な勝利を納めましたが、これも打者走者の足が相手にプレッシャーを与えたためではないでしょうか。

今回の盛大附属の戦いぶりを見ていて、「運も実力のうち」という言葉を思い出しました。実力があるからこそ、運も味方しました。その実力を如何なく発揮し、岩手そして盛岡の代表として甲子園で活躍することを期待しています。