並行在来線に積極的支援を-冬柴国交大臣に質疑

21日、決算行政監視委員会第4分科会で冬柴国土交通大臣に初めて質疑しました。
私は同委員会に所属していませんが、分科会では委員以外でも地域の問題を取り上げることが可能なため、質疑を申し入れました。
私が取り上げたのは、いわて銀河鉄道(IGR)など並行在来線の経営問題です。新幹線開通時にJR旅客会社から経営分離された並行在来線は、IGRなど地方自治体が出資・支援する第三セクターが経営しています。並行在来線は、比較的短い区間の旅客運送を行う側面(地域の足の確保)と、JR貨物による全国的な鉄道輸送網の一部を維持・管理する側面(全国の物流の確保)という二つの顔を持っています。
これまでは、前者の側面だけを捉えて、並行在来線の経営問題は地方の問題と考えられがちでした。そこで、今回の冬柴大臣への質疑では、並行在来線には後者の側面もあるのに、JRから受け取る新幹線貸付料のごく一部(全国で年間17億円)を調整金として支払う現在の制度では不十分だと指摘し、国はもっと積極的に支援を行うべきと主張しました。

冬柴大臣も、鉄道貨物輸送の重要性を認識し、「今後も、必要な貨物鉄道ネットワークが適切に維持されるよう、JR貨物や沿線自治体とともに適切に対処していかなければならない」、「現在までのこれ(調整金制度)でいいのかどうか、考えなければならない」と答えました。道路問題では答弁に窮することも多い冬柴大臣ですが、今回の問題では、要所でしっかり答弁しました。


【議事録】

169-衆-決算行政監視委員会第四…-1号 平成20年04月21日

○階分科員 民主党の階猛でございます。
きょうは、新幹線ができたことに伴う並行在来線の問題についてお聞かせ願えればと思っております。
まず、お手元に資料を何枚かお配りしておりますが、資料一というのをごらんになっていただければと思います。並行在来線のうち、今現在経営分離されているものが四区間、それぞれ第三セクターが経営しております。ただし、青い森鉄道というところだけは上下分離ということで、施設の方は青森県が持っているということでございます。
資料一でいいますと、左側、九州新幹線でいえば肥薩おれんじ鉄道、右上、北海道新幹線、東北新幹線でいえば、今現在開業しておりますのが、右下の方に見えます、先ほど申し上げた青い森鉄道、また私の地元であります岩手ではIGRいわて銀河鉄道というものがあります。また、一番下、北陸新幹線では、しなの鉄道、こういった第三セクターがあります。
一枚めくっていただいて、資料二なんでございますが、今後このように、整備新幹線はどんどん延びていくわけでございます。それに伴って、並行在来線もふえて経営分離される区間も多くなる、そういう理解をしておりますが、基本的なことですが、この点、いかがでしょうか。

○大口政府参考人 先生御指摘のとおり、現在、整備新幹線、着工部分がございます。その並行在として、これから並行在来線問題というものもまた、政府・与党で現在議論がありますけれども、いろいろと整理されていくべき問題だと考えております。

○階分科員 その並行在来線の中でも、資料一を子細に見ていただきますと、第三セクターが経営している部分と、従来どおりJRが経営を維持している部分とがあるわけでございます。例えば九州新幹線でいいますと、博多―八代間は「JR九州が経営維持」などと書いております。
これもそもそもの話なんですが、並行在来線を経営分離する理由、あるいは経営分離しない理由とはどういうものなのか、お聞かせ願えますか。

○大口政府参考人 整備新幹線を建設するに当たりまして、従来からの当該地域を運行しているJR各会社に負担をかけないということから、並行している部分につきましては、いわゆる並行在来線として議論を整理するというふうになっております。

○階分科員 済みません、今ちょっと説明がよくわからなかったんですが、経営分離するかしないかというのは、どういう基準で分かれるんでしょうか。

○大口政府参考人 これは、当該JRの判断によるものというふうに考えております。

○階分科員 つまり、採算が合う路線は経営分離されずに引き続きJRが経営するというふうに、当然、経営でありますから合理的な判断をされるということだと思います。
また、並行在来線といっても、旅客だけではなく貨物の輸送もあるわけでございます。そういった中で、なぜ貨物の輸送は、JR貨物から並行在来線を経営する第三セクターの方に経営分離されないのか、この点についてもお聞かせ願えますか。

○大口政府参考人 並行在問題を含めまして整理して申し上げますと、整備新幹線の並行在来線につきましては従来から、新幹線開業時に旅客鉄道会社の経営から分離することとされていて、その具体的な分離区間については、整備法に基づく新幹線の工事実施計画の認可前に、新幹線沿線の公共団体とJRとが合意した上で確定している、まずこういう流れになります。
そして、経営分離された並行在につきましては、鉄道事業法の三条に基づきまして、第一種鉄道事業者として第三セクターが旅客輸送を運営している。また、貨物輸送については、同じく並行在来線上を、第三セクターとしての施設を借りて、鉄道事業法に基づき、JR貨物が第二種鉄道事業者として貨物輸送を運営しているというような整理になります。
国は、この鉄道事業法の規定に基づきまして、それぞれ事業者について、鉄道事業の許可のほか、事業基本計画の変更認可、あるいは工事施工認可、線路使用条件の認可、あるいは旅客運賃・料金の上限認可等を通じまして、事業面あるいは安全面において監督しておりますけれども、沿線自治体については鉄道事業法上の特段の規定はないという整理になっております。
このほか、国は、JR貨物が安定した経営を継続し得るような体制を定着させるという観点から、JR会社法に基づいて、事業計画に関する認可、あるいは代表取締役等の選定等の決議に係る認可、それから定款の変更認可などを通じて、後見的に必要な監督を行ってきているというような整理になります。

○階分科員 今、国の責任についていろいろおっしゃられましたけれども、経営分離した並行在来線を走行する、ここでは鉄道貨物輸送についてお聞かせ願いたいのですが、この貨物の維持管理について、旅客運送部門をJR東日本などから引き継いだ第三セクター、あるいはそれを支援する沿線自治体、こういったところは、JR貨物との関係ではどのような責任を負っているのでしょうか。
法的に言いますと、JR貨物とJRの旅客会社との費用負担ルールというものが並行在来線前にはあったわけでございます。これは、きょう最後にお配りした資料でございますが、この資料五で、アボイダブルコストルールという図があります。このアボイダブルコストルールというものがあって、これは言うなれば、強者、強い者であるJR旅客会社が、弱い立場といいますか、経営が必ずしもよくないJR貨物の負担を軽減すべく、ほとんど費用は旅客会社の方で見てあげる、そういうものでございます。
ですから、JR貨物の負担部分というのは、このアボイダブルコストルールのバーになっているところのシャドーがかかっているごくごく一部、言うならば原則無料みたいな形でJR旅客会社はJR貨物の貨物輸送に協力しているということでございますが、そういったアボイダブルコストルールは第三セクターなどにも適用されるべきものなのかどうか。法的な観点からいうと、従来の事業を承継したということでこれをこのまま適用されるべきなのかどうか。
私は前提が違うと思いますので、つまり、JRの旅客会社と違って第三セクターは非常に経営も脆弱であります。強い者ではなくて、むしろ弱い者であります。ですから、アボイダブルコストルールというのは前提を失って、第三セクターは全く拘束されないんだというふうに考えますが、法的にはどのような整理になりますでしょうか。

○大口政府参考人 お答え申し上げます。
いわゆる、先生おっしゃる貨物調整金制度、これは平成十二年の十二月の政府・与党申し合わせに基づきまして……(階分科員「済みません。今、調整金制度について聞いてはおりませんので、アボイダブルコストの話を」と呼ぶ)はい。
アボイダブルコストにつきましては、これはJRの旅客会社と貨物会社の間で取り交わされている契約に基づいて実行されているものでございます。
まさに、そのアボイダブルコストをひとつ、何というんでしょうか、貨物側と旅客側で整理したそのルールを、第三セクターにつきましても、いかにして貨物調整金制度というもので実行していけるかという観点から、貨物調整金制度が政府・与党申し合わせの中で位置づけられる、そしてその財源が手当てされたというふうに理解しております。

○階分科員 つまり、従来のアボイダブルコストルール、それはそれとして踏まえた上で、第三セクターの経営をどう面倒を見ていくかということで調整金制度が生まれてきたということだと思います。
ただ、もとをただしてみますと、アボイダブルコストルールというのは、先ほども言ったように、原則無料で旅客会社が貨物の方に施設を利用させるものでして、対等の当事者間の契約としてはあり得ないと思うんですね。仮に、民間企業がこのような契約を行えば、株主代表訴訟などの対象になると思うんですよ。
大臣、このアボイダブルコストルールというのをどのようにお考えになりますか。

○大口政府参考人 アボイダブルコスト、先ほど申しましたように、国鉄改革と同時に発足した制度でございまして、言うなれば、旅客鉄道会社が一種事業として事業を行う中で、施設を持たずに運営会社として全国のいわゆる貨物輸送を行うということから位置づけられている制度だということでございます。したがいまして、最終的に本当にアディショナルな、避けられない費用としてお支払いする、コストを負担するというルールだというふうに承知しております。

○階分科員 冬柴大臣、私が思うに、JR貨物というのは、第三セクターとの間で本来負担すべきコストは負担していないと思うんですね。アボイダブルコストというのは、資料五にも書いていますけれども、レール交換、軌道つき固めなど貨物列車の走行に直接影響される経費ということで、本来JR貨物が事業を行っていれば負担すべきところには全然負担が及んでいない。
そういうことで、本来負担すべきものを負担していないんじゃないかというふうに思うんですけれども、そういう御認識というかアボイダブルコストの問題点というのは、政府の中では認識はあるんでしょうか。

○大口政府参考人 先ほども申し上げましたように、旅客会社がみずからの運営の中で、少なくとも最終的に貨物が通ることによって負担が必要だという部分については、アボイダブルコストということで整理されているわけです。

○階分科員 アボイダブルコストというものがあって、それだけだと当然、負担を過大に背負うことになる第三セクターは経営をやっていけないということで、調整金制度というものが生まれたわけです。
その調整金制度の法的根拠あるいは財源、そういったものについて教えていただけますか。

○大口政府参考人 先ほども申し上げました平成十二年十二月の政府・与党申し合わせに基づきまして、JR貨物が従来からJR旅客会社に支払っていた線路使用料と実質的に同等の負担で並行在来線上を走行することを可能にするために、財源として新幹線貸付料収入の一部を活用して創設したものということでございます。

○階分科員 十九年度の財源の規模は幾らになりますか。

○大口政府参考人 新幹線貸付料収入は十九年度で二百七十五億、うち貨物調整金に充てられた額は十七億円でございます。

○階分科員 十七億とか非常に小さい金額しかこの調整金に充てられていない、しかも新幹線の貸付料ということで、JRが払うものが前提になっておるということで、非常に財源として額が少ないだけではなくて不安定である、そういう問題意識があるわけでございます。
また、資料三を見ていただきたいんですが、並行在来線、先ほど四社あると申し上げました。一番下の段、累積損益を見ていただくと、全部累積損失を抱えております。またこれからも、新たなそういった同様の境遇の第三セクターも生まれるということ。
その一方で、政府は、「鉄道関係予算主要事項の概要」というものを今年度の予算の策定に対して出しておりますが、そういったものを見ると、「国際競争力の強化と地域の活性化」あるいは「地球環境問題と少子高齢化への対応」といった表題のもとで、鉄道貨物輸送に対しても予算措置を講じています。そういったことで、国は、並行在来線による鉄道貨物輸送の重要性についてもしっかり認識しているはずであるというふうに理解しております。
第三セクターを守り、また、鉄道貨物輸送を分断しないようにするのが国としての責務だと考えております。大臣の御所見はいかがでしょうか。

○冬柴国務大臣 鉄道による貨物輸送というものは、CO2排出量が営業用トラックの七分の一であるなど、地球温暖化対策の観点からも、また構造的な原油高や少子化による若年労働者の減少対策の観点からも、トラックの場合は、貨物量は些少でも一人の運転手が要りますけれども、鉄道輸送の場合には多くの貨物を、一人か複数かはわかりませんけれども、数の少ない運転手で運ぶことができるわけでございます。そういうことから、若年労働者の減少対策の観点からも、モーダルシフトの担い手として重要な役割を果たすことが期待されているわけでございます。また、国全体のみならず、地域の産業を支える物資や農作物などの重要な輸送を担い、地域経済にも大きく貢献をしています。
したがいまして、国としては、鉄道事業者がこれらの環境面や地域経済面における重要な役割を十分発揮し得るように、必要な環境整備を行い、事業者が主体となって取り組む施策を後押ししていくことが重要であると考えております。
こうした観点から、国はこれまでも、JR貨物や沿線地方公共団体等と一緒になって、必要な貨物鉄道のネットワークが適切に維持されるように、貨物調整金制度を創設するなど適切に対処してきたところであるというふうに思っております。
今後も、必要な貨物鉄道ネットワークが適切に維持されるように、JR貨物やあるいは沿線地方公共団体とともに適切に対処していかなければならないと思います。その意味で、きょうの御質疑など一つの参考として考えていかなきゃならないと思います。

○階分科員 ありがとうございます。
それで、お配りしている資料四を見ていただきたいんですが、「政府・与党整備新幹線検討委員会における合意事項」ということで、この中の項目二番で末尾の方に「並行在来線等の諸課題について検討を開始」とあります。この「並行在来線等の諸課題」という中には、今大臣は調整金のことについてもいろいろ検討するというお話でございましたけれども、この項目二の「並行在来線等の諸課題」については、調整金の制度を拡充する方向での検討というものも含まれるのかどうか、御答弁をお願いします。

○冬柴国務大臣 その観点からアボイダブルコストという大変技術的な制度が考慮されているわけでございまして、新幹線を利用する、その貸付料が機構に支払われる、機構から貨物会社にそのうちのごく一部ですけれどもアボイダブルコストに相当するもの以外が払われる、それがまたこちらの第三セクターに払われるというような、いわゆる線路使用料のような形でやっているわけでございます。
それについて、きょういろいろな資料を見せていただきました。こういうものも考えながら、現在までのこれでいいのかどうか、考えなければならないと思います。

○階分科員 ありがとうございます。
そういう中で、時間まで、ちょっと個別的な話を進めていきたいんです。
私の地元のいわて銀河鉄道というところも、今まさに負担にあえいでおるところでございます。具体的に言いますと、今度新幹線が青森まで延びることに伴って、新指令システムの整備というのが必要になってきます。これは二十数億かかるわけでございますが、先ほども見ていただいたように、資料三のいわて銀河鉄道の経営状況を見ますと、これは平成十八年度でございますが、経常損益で赤字であり、また累積損益も多額の赤字でございます。
そういった中で、私は、アボイダブルコストという中でJR貨物の負担は非常に少なくなってございますけれども、本来こういった新指令システムの整備などというものは、JR貨物も応分の負担をすべきではないかと思うわけでございます。JR貨物を監督する国として、費用負担するよう何か指導のようなことは考えていらっしゃいますか。

○大口政府参考人 お答え申し上げます。
新指令システムの整備に要する費用に関しましては、IGRいわて銀河鉄道とJR貨物との間で、その負担のあり方について現在協議が継続しているというふうに認識しております。この両者間における協議を十分に尽くしていただきたいというのが、まず私どもとしての現在の考え方でございます。

○階分科員 協議を待つだけではなくて、先ほど大臣からも御答弁いただきました、調整金を拡充する方向での検討も考えられるということでしたので、そこは民間同士の議論を待つだけではなくて、国としても積極的に関与すべきではないかと思うわけでございますが、いかがでしょうか。

○大口政府参考人 仮に、貨物調整金の制度を変更すべきということでございますと、その制度変更の議論は、先ほど大臣の方からも申し上げましたように、現在進められている政府・与党の議論を経まして、整備新幹線の全体の枠組みの中で御議論いただくものというふうに考えております。
また、国はこれまでも、並行在の維持と貨物ネットワークの維持の両立を図るという観点からさまざまな支援策を講じてきたところでございますけれども、階先生の御意見も含めまして、さまざまな御意見があるということも承知しております。政府・与党の議論の場で、そうした議論も含めまして、私どもとしても適切に対応してまいりたいと考えております。

○階分科員 最悪のケースを想定するわけでございますけれども、仮にJR貨物の方が今の協議に応じなくて、負担はしません、あるいは調整金の検討も進まないといった場合、当社ないし沿線の自治体が負担することにならざるを得ないのでしょうか。もし仮にそうだとすると、国の物流政策に要する費用を地方に押しつけるものだというふうに思われて、到底容認できないと思うんですけれども、最悪のケース、どうなるのかということについてお聞かせ願えますか。

○大口政府参考人 最悪のケース云々ということにつきましては、この場で答弁することは差し控えますが、JR貨物から、現在の段階の報告として、負担についてはまだすべて決まっているわけではないということを聞いております。
具体的に、JR貨物は、新指令システムの詳細設計もまだ終わっておらず、具体的な所要額も確定していないなど不確定な要素が多い状況の中で、民間企業として負担について確定的なことは言及できないというふうに聞いております。そうした状況の中でございますが、当該システムの整備に係る二十年度の所要額の半額を融資するというようなことを含めまして、現時点ででき得る最大の協力をしていきたいと考えているというふうに聞いております。

○階分科員 今の指令システムの問題も非常に重要なんですが、もう一つ、このいわて銀河鉄道が抱えている問題として、今まで調整金が必ずしも十分でなかったということで、何か当初、JRの並行在来線を引き継ぐに当たって、JR東日本が運行する寝台特急の旅客収入の一部もいわて銀河鉄道が受け取って、それで経営を何とか成り立たせてきたという事情があるわけでございます。
この寝台特急に係る旅客収入というのは、今申し上げたような経緯で認められたということでよろしいですか。

○大口政府参考人 お答え申し上げます。
並行在来線経営分離後の寝台列車の運行につきましては、当時、JR東日本が第二種鉄道事業者として、第三セクターに線路使用料を支払って運営する方式をとるか、当該区間を第三セクターが運営し旅客収入も第三セクターに入る、いわゆる直通運転方式をとるかにつき議論があり、岩手県、青森県とJR東日本との協議の結果、直通運転方式を採用することで合意したものというふうに聞いております。岩手県、青森県とJR東日本との間の協議の過程において、私ども鉄道局が相談を受けたという経緯はあったというふうに聞いております。
いずれにしましても、岩手県、青森県の両県としての御判断、JR東日本としての経営判断のもとに、双方によって合意されたスキームだというふうに理解しております。

○階分科員 線路使用料だけでは経営が成り立たない、そこで寝台特急による旅客収入も銀河鉄道が受け取るようにしていただいたということだと思っておりますが、そうだとすると、この寝台特急が近時廃止になっているわけでございます。この三月末で廃止されて、当社にとって年間一億二千万円の減益要因となっておりまして、そこの部分については、先ほどの指令システムとは別個に早急に手当てをしないと、経営の前提が崩れるわけでございますから大変な問題であるというふうに私は認識しております。
国としては、本来調整金で負担しておくべきものを寝台特急で賄ってきた、その結果、寝台特急がなくなって今後どうするのかということについてどういう方針でいらっしゃるのか、教えていただけますか。

○大口政府参考人 地元の同意を得て経営分離をした後の並行在来線は、鉄道事業者の経営努力を基本にしまして、地域全体として利用促進に取り組み、新幹線効果を波及することなどを含めまして、地域の足として、基本的には地域の力で維持していただきたいというふうに考えております。
並行在来線の分離に際しまして岩手県知事からも、代替輸送機関により経営が行われる場合には、その設立、運営等に関し、県が中心になって対処するというような同意文書をいただいているところでもございます。

○冬柴国務大臣 第二の国鉄をつくらないという趣旨で、新幹線の経営その他については大変心を配っているわけでございますが、だからといって、第三セクターにその損失を押しつけるわけにはいかない、これはもう当然の話です。十分に調整をしてやらなければならない。
ただ、第三セクターは、我々押しつけたわけではなしに、今局長が言いましたように、自後の代替輸送機関、第三セクター等のことでございますが、経営が行われる場合には、その設立、運営等に関しては県が中心になって対処するという約束を書面でいただいていることもかんがみますと、地元もこれについて、経営が成り立つようないろいろな努力をしていただく必要があるのではないかと思います。
それにおいても非常に大きな赤字が出るということになれば、ここはどういうふうに調整したらいいのか、これはできれば、東日本と第三セクターとの協議ということが非常に大事になると思いますけれども、国としても、大きな赤字が生ずることによって地域の足を失ってしまうというようなことになれば、これは大変な話でございます。人流だけではなしに物流もあるわけです。そういう意味で、私どももその点は十分に注視しながら、誤りなきようにやっていかなければならない、このようには思っております。
しかしながら、しんは、やはり第三セクターが引き受けた以上は、民間の力を結集して、赤字が出ないようにあらゆる努力をされるということが一番目に肝要だと思いますし、その過程でJR東日本との協議も誠実に重ねられるということが次に必要であろう、こういうふうに思います。

○階分科員 今のJR東日本とおっしゃっているのは、JR貨物では……(冬柴国務大臣「貨物です、ごめんなさい」と呼ぶ)はい、ありがとうございます。
そういうことで、確かに基本的には、県も努力する、自治体も努力する、第三セクターも努力するということでございますが、私が申し上げたかったことは、物流という国の政策にかかわることでございますので、地方だけにそれを任せておいていいのかという問題意識があります。人流だけではなくて、まさに物流。しかも、岩手の場合ですと東北本線は、北海道までつながる非常に骨格をなす路線ですので、そこについては、地方の問題だということで片づけないでいただいて、国としても今後十分よく検討していただいて、調整金の拡充なり対応をしていただければなと思います。
きょうはどうもありがとうございました。

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