fullsizerender-51日、岩手県では46年ぶり2回目となる国民体育大会(国体)が開幕し、北上市において総合開会式が行われました。私は、午前11時半ころ会場の総合運動公園陸上競技場に到着しました。この時期にしては暑いほどの陽気でしたが、快晴の下、選手団を含め2万7千人余りが集い、式典前後のアトラクションを含め4時間余り大いに盛り上がりました。

とりわけ印象深かったのは、式典前の演技をご覧になった天皇、皇后両陛下のお姿でした。陸前高田市出身の俳優・村上弘明さんの司会進行で国内外への復興支援に感謝を示す郷土芸能などのパフォーマンスが続き、総勢700人から成る盛岡さんさ踊りと出演者の紹介で全ての演技が終わると、両陛下は立ち上がってしばらくの間、力強く暖かい拍手を送っていらっしゃいました。両陛下のお姿を拝見し、この先も続く震災や台風からの復興への道のりを歩んでいく元気と勇気をもらった方は、多かったのではないでしょうか。

ところで、前回の岩手国体は46年前の1970年に開催されました。当時の岩手県の人口は、直近(2015年)より10万人多い137万人、生まれる子どもの数は倍以上の2万2千人、県民の平均年齢は17歳も若い32歳でした。人口が多くて子供が多いこともあり、一世帯当たりの平均人数は約4人で一人暮らしの世帯は全県で2万3千ほどでした。それが今では、一世帯平均2.4人、一人暮らし世帯は13万3千にのぼっています。

孤立化と高齢化が進めば家族内や地域内での助け合いが困難となり、行政の役割が重要となってきます。ところが、合併によって市町村の数は当時の63が約半分の33に減り、地域全体に目が届きにくくなっています。これは岩手に限らず、多くの地方が共通に抱える問題です。温暖化等で災害が多発する中、それに立ち向かう国の体力が衰えつつあることに、もっと目を向けなければなりません。

仮に3度目の岩手国体があるとすれば、47都道府県の持ち回りでおそらく2060年前後になります。国の推計では、その頃の岩手県の人口は今の約半分の68万人。そのうち半分近くが65歳以上の方です。これが現実になれば、国体どころではありません。3度目の国体も今回のように盛大に開催するためには、若い世代が岩手で安定した職を持ち、安心して結婚、出産、育児ができるよう、国が積極的に支援しなければなりません。素晴らしい国体を守るために、もう一つの国体(国の体力)も守っていく必要があります。

 

 

【しなたけし(本日)国会質疑テレビ生中継】

●衆議院予算委員会

 質疑日時: 平成28年10月4日(火曜日)

09時30分~10時00分

TV中継: NHK総合(地上波デジタル1) 9時~14時

※安倍総理ほか、関係閣僚に質問します。