本日ここに、故・目時祐行大和尚様の本葬儀が執り行われるにあたりまして、謹んで追悼の言葉を捧げます。
大和尚様が住職を勤められていた臨済寺は、私の実家の菩提寺でもあります。幼少の頃から臨済寺にはお墓参りなどで出入りしていました。大和尚様は、盛岡第一高校の大先輩であり、昨年のちょうど今頃、同窓会でお会いしました。衆議院議員初当選を大変喜んでいただき、激励の言葉をいだだきました。

大変お元気な様子でしたので、お目にかかる最後の機会になるとは夢にも思いませんでした。ここに改めて、生前、大和尚様からいただいたご厚情とご指導に対し、心より御礼を申し上げたいと思います。
さて、本日ご参列の皆様はよくご存知と思いますが、大和尚様は、昭和40年から平成15年まで、約40年にわたって雫石町芸術文化協会の会長を勤められました。同協会が毎年発刊している「北雲」の平成12年度版に、大和尚様の「一つ流れの上に」と題する巻頭言が掲載されていました。簡潔でありながら印象に残る一文です。紹介させていただきます。

一つ流れの上に
ある日 長江のほとりに立っていた
この流れに乗って行けば 太平洋・・・そして北上川・・・
さらに岩手山の麓へと行くことができると思った・・・
人は、決意して一歩踏みだせばどこまでも行ける

この一文のとおり、強い意志を持って地域の先頭に立って歩み続け、多方面にわたり偉大な足跡を残された大和尚様、どうぞ安らかにお眠りください。

私も昨年、国会議員として「決意の一歩」を踏み出しました。格差や不景気、食糧、資源、環境問題など、日本の先行きへの不安が募りがちな昨今ですが、この一歩が明るい未来につながっていることを信じ、ひるむことなく、職務にまい進したいと思います。大和尚様、これからも遠くで見守ってください。

最後になりますが、ご遺族の皆様方に心よりお悔やみを申し上げまして、追悼の言葉といたします。

平成20年10月 8日
衆議院議員  階 猛