24日、民主党の2013年度定期大会が開催され、党改革創生本部の第一次報告、民主党綱領案、党規約改正案など五つの議案が原案通り承認されました。ここに至るまで、役員室長として海江田代表と共に全国各地を訪問し、多くの党員やサポーターの皆様から直接ご意見を伺ってきました。

私の地元である盛岡を含め、どこに行っても、「自民党と同じ」、「バラバラ」、「嘘つき」、「官僚の言いなり」など厳しい意見が相次ぎました。しかしながら、どの方からも、安倍政権が暴走しないよう民主党を立て直して欲しいという熱い思いが伝わってきました。その思いを結実させるべく、この大会で承認された新しい綱領のもと、党内を一致結束させ、民主党を改革し、生まれ変わらせます。

他方、安倍首相は、今回の日米首脳会談でTPP交渉参加の意思を表明しました。自民党の政権公約では、「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、TPP交渉参加に反対」とされてきましたが、安倍首相はオバマ大統領から「聖域」の存在を確認したかのように発言しています。

共同声明の中で、「TPP交渉参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められない」とあることを根拠にするようですが、何が「聖域」にあたり、何が「聖域」にあたらないかは、はっきりしません。そもそも、すでに昨年4月の段階で、当時の玄葉外務大臣は、カーク米国通商代表との間で、「物品の関税の最終的な扱いについては、TPP交渉過程の中で決まっていく」ことを確認していました。

それでもなお、日本の聖域である農業、食の安全、国民皆保険などが守られるかどうかが明らかでないため、民主党政権の時代にはTPP交渉参加を見送ってきました。米国の態度が変わらないのに、政権公約を守ったかのように喧伝するのは有権者に対し不誠実であり、安倍政権の暴走であると言わざるをえません。

党大会で、海江田代表は、安倍政権が社会保障改革、地域主権改革、行政改革など民主党が進めてきた改革を骨抜きにし、国会議員の定数削減や選挙制度改革もやる気がないことも指摘した上で、「民主党は、『改革の党』として、国民のために堂々と論陣を張り、安倍政権と対峙していく」と決意表明しました。

7月の参議院選挙に向け、民主党は、背水の陣で臨みます。今後とも叱咤激励を賜りますよう、よろしくお願いいたします。