「起訴議決」と「起訴」は異なるー小沢氏弁護団

(以下は、昨日公表された小沢氏弁護団のプレスリリースです。)

去る10月27日小澤一郎氏は,東京第五検察審査会の行った起訴議決及び東京地方裁判所が行った指定弁護士の指定につき効力停止を得るため,最高裁判所に特別抗告と東京高等裁判所に抗告許可の申立てを行ったところでありますが,本日,その理由書を当該裁判所に提出しました。

東京高裁の原決定は、起訴議決及び指定弁護士の指定の違法ないし無効は,刑事裁判で争えば十分だという点に尽きていますが,その前提として,起訴議決は,検察官による起訴や裁判所による付審判決定と同視しうるものとする誤った判断を行っています。

そこで,当弁護団は,本件理由書の冒頭部分で,検察審査会の設置趣旨や組織構成,また,起訴議決の法的性質を仔細に考慮すれば,それは刑事手続に先行する、民意を反映するための行政機関による判断であって,正に行政訴訟の対象たりうる処分に当たることを論証しています。

さらに,指定弁護士の指定についても,裁判所による裁判ではなく,弁護士会から推薦された弁護士を指定弁護士として,客観性・公平性の高い組織としての裁判所が単に検察官役の任命を行う行政処分に過ぎないことも論述しました。

その上で,本件特別抗告等を申立てた当日にプレスリリースしました「最高裁で争う理由」(10月27日付)と題した書面に記述した各論点について,適宜判例を引用するなどして多角的に,かつ,詳細に検討して,刑事裁判で争えるからといって,それまで法的救済が受けられないと解すべきでなく,行政訴訟手続において成熟している争点として、行政訴訟の基本理念であり、憲法32条からも要請される権利救済の実効性を確保する観点から、早期に実体判断の対象とされるべきであることを論述しています。

しかも、これは,検察審査会の強制議決、指定弁護士の指定の法的性格に加えて、刑事手続と行政訴訟との役割分担如何という,重要な法解釈問題であるから、最高裁への抗告を許可すべき事由に該当することを主張しています。

さらに,それらの主張が認められないとすれば,裁判を受ける権利の実効性を保障する憲法32条に違反することになること,また,検察審査会の起訴議決は,2度の議決を要するが,「陸山会が小澤一郎氏から4億円を借りたことを政治資金報告書に記載しなかった」とされる事実は,最初の議決の犯罪事実として記載されていないので,2度の議決がなされていない点において,憲法31条の要請する「適正な」手続とは評価できないこと等からして,本件起訴議決は違憲であり特別抗告事由に当たることを主張しています。