web.JPG15日、いわて銀河鉄道(IGR)に関し、達増知事をはじめ、沿線首長さんが要望活動に来られました。IGRは、県や沿線市町村等が出資して設立した会社です。東北新幹線は八戸までの延長の際に、並行在来線である東北本線の盛岡駅から目時駅までの旅客運送をJR東日本から引き継ぎました。そのIGRが管理する線路の上を、JR貨物が1日に約50本もの貨物列車を走らせています。しかし、JR貨物は、IGRとの当初の合意に基づき、線路や施設の利用度合いに比べてわずかな線路使用料しか支払っていません。


今般、指令システムの更新費用20億円強が発生するため、IGRはJR貨物に応分の負担を求めていますが、同社は、線路使用料の財源として国から得ている調整金が増えなければ線路使用料の引き上げには応じられないという姿勢です。

県や沿線市町村は、国の調整金制度を見直し、上記の費用や災害復旧経費、それに新幹線延伸に伴う寝台特急廃止による旅客収入減をカバーしてくれるよう要望しています。これが通らなければ、IGRの経営が困難となり、盛岡以北の物流に大きな打撃を与えかねません。

国会では、10年で59兆円という膨大な道路整備計画の妥当性が問題になっています。その一部の金額でもIGRのような並行在来線経営会社に使えば、全国の物流を守れます。道路だけではなく交通システム全体を維持発展させるためにも、道路だけを優遇する特定財源は廃止する必要があります。