pict 29日夜から30日午後にかけて、与党の議員立法である「つなぎ法案」をめぐり、与野党間で激しい戦いが繰り広げられました。「つなぎ法案」とは、ガソリン税の暫定税率の10年延長等を定める租税特別措置の改正法が、3月末までに成立しない事態に備えるものです。改正法の成立が遅れても、今の税率を維持できるよう、暫定税率の期限を「暫定的に」5月末まで延長しようというのです。

安倍首相の辞任の原因となったテロ特措法の期限切れの時ですら、「つなぎ法案」は提出されず、3分の2条項に基づき再可決された新法の施行まで約3か月間海上自衛隊の補給活動は中断しました。まして、今回は、期限切れで本来払わなくてもいいはずの税金を国民に課すための法案です。「つなぎ法案」という、その場しのぎのやり方は許されません。しかも、与党側は、29日の午後9時ころに国会に法案を提出し、翌日午前には財務金融委員会総務委員会で強行採決して法案の衆議院通過を図ったのです。

私は、民主党の若手議員とともに与党の横暴を阻止するための活動に参加し、財務金融委員会では、議事進行ルールを無視した委員長のやり方に抗議しました。国会は一時大混乱に陥りましたが、国会の権威を失墜させてはならないという両院議長のあっせんで、「つなぎ法案」の取下げが決まりました。今後は体力の戦いではなく、知恵と言論の戦いで国会が注目されるよう、与野党ともに心がける必要があります。