新年明けましておめでとうございます。今年は亥年、政治の世界では参議院選挙と統一地方選挙が同じ年に行われる、12年に1回の選挙イヤーです。私が初当選したのも12年前の亥年、参院選と同時に行われた衆議院岩手1区の補欠選挙でした。以来、おかげさまで5期にわたり国会で仕事をさせて頂いております。本年も皆様からのご指導、ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願いいたします。

さて、新年早々、海外から盛岡と岩手にとって明るいニュースが飛び込んできました。盛岡市出身の菊池雄星投手が大リーグのシアトル・マリナーズに入団が決定。同じ花巻東高OBの大谷選手が所属するロサンゼルス・エンゼルスとは同一地区です。二人の対戦は、岩手だけでなく全国民が注目し、大勢の日本人が現地に足を運ぶことになるでしょう。

政治についても同じように国民に注目して頂き、選挙にも足を運んでもらいたいと思っています。しかし、反省を込めて言えば、第二次安倍政権になってから今日までの6年間で国民の政治への関心が下がり、投票率も低落傾向にあります。この状況を打開する上で、海外の取り組みが参考になります。

①衆議院の解散制限~前回の解散総選挙から1年余りしか経っていませんが、安倍首相が衆議院を解散し、衆参ダブル選挙を行うとの噂があります。しかし、衆議院の任期4年の間に与党は政権公約を実行し、野党は現政権の問題点を指摘して対案を示すのが本来の姿です。それをせずに首相の都合で700億円近い公費を投じて民意を問うたとしても、国民の判断材料は乏しく投票率は上がらないでしょう。イギリスでは2011年に「議会任期固定法」が成立し、首相が恣意的に解散権を行使することはできなくなっています。

②民意を反映する小選挙区制~首都圏への人口集中と地方の人口減少で一票の格差が拡大する度に選挙区の区割りが変更されます。都市部の選挙区は次第に狭くなり、地方の選挙区は次第に広くなってきました。投票価値の平等も重要ですが、選挙区が頻繁に変わると国民の関心は下がります。ドイツでは、全国比例区の得票で各党に議席を配分し、配分数>小選挙区当選者数となった場合は、配分数に足りない議席を比例候補者で埋め、配分数<小選挙区当選者数となった場合は、小選挙区当選者を全員当選させる「小選挙区比例代表併用制」を1993年に導入しました。この方法によれば、選挙区をいじらなくても比例区への投票で一票の価値が平等に扱われます。また、小選挙区への投票による当選者を確実に国会に送ることもできます。

野球だけでなく政治も海外に目を向け、国民の政治参加を高める努力をするべきです。