4日、国民民主党となって初めての代表選挙が行われ、現職の玉木雄一郎候補が初挑戦の津村啓介候補を退け、引き続き党首として党勢拡大を目指すことになりました。私が応援した津村候補は、残念ながら敗れはしたものの、投票前の最終演説で高い評価を頂くなど大健闘しました。津村候補にご支援頂いた多くの皆様に対し、心より感謝いたします。

実は、告示日の先月22日の直前まで、津村氏は立候補に必要な国会議員10名の推薦人が揃わず、一時は立候補することすら危ぶまれました。その最大の理由は、告示前、玉木氏が代表として掲げてきた「対決より解決」路線に津村氏が異を唱えたことが誇張して報じられ、党内の多くの議員が代表選挙になれば党の亀裂が深まってしまうと懸念したからです。

しかしながら、選挙戦が始まると両者とも「安倍政権に対決した上で、批判だけでなく解決策も示す」という路線で一致することが明らかになり、そのような懸念は消えました。むしろ津村候補が提案した、①将来不安を高めているマイナス金利の廃止、②人口減少下でも経済活動を維持するための外国人労働者の積極受け入れ、③党勢拡大のための自治体議員の力を生かした広報戦略などは、多くの共感を得ました。

対する玉木候補も、少子化に歯止めをかけるため第三子出生時に1000万円を支給する「コドモノミクス」など思い切った提案を行い、両者の間で国民民主党の進路や看板政策のあり方などについて、真剣な議論が行われました。

今回、14日間の選挙期間を通じて、全国16か所で街頭演説などを行い、12か所で公開討論会も行いました。両候補の発言は、時に報道機関がおもしろおかしく報じることもありましたが、報道機関の言論にブレーキをかけるようなことはしていません。国民民主党は、現時点では野党第二党で支持率も低迷していますが、「貧すれば鈍する」に陥らず「公明正大」な代表選挙を貫徹できたことを嬉しく思います。

これから世の中の関心は、自民党の総裁選挙に向かいますが、こちらは政権与党で実質的に首相を決める選挙です。にもかかわらず、街頭演説会は全国で5か所しか行わず、公開討論会は3か所程度と言われています。多くの国民は報道によって候補の主張を知ることになりますが、報道機関に「公平・公正」な報道を求める文書を配り、統制を強めています。

安倍首相は大河ドラマの人気にあやかって鹿児島で総裁選挙の出馬表明を行いましたが、公明正大で国民に人気があった「せごどん」とは全く違います。「セコ鈍」と言われないよう、公明正大な総裁選挙を心がけて欲しいと思います。