8日、再来年の4月末日に天皇陛下が退位されることが閣議決定されました。退位に備え、来年半ばには平成に代わる新たな元号も決まりそうです。「平成」の時代は約30年と4か月で幕を閉じることになりそうです。

思えば、「平成」という穏やかな響きとは裏腹に、阪神淡路、東日本と大震災が2回もあり、与党と野党が入れ替わった政権交代が4回あり、バブル崩壊等により金融機関や大企業が次々と経営破たんするなど、社会も政治も経済も激動の時代でした。残りわずかとなった「平成」という時代は、今後その名にふさわしいものとなるのでしょうか。

第一に、「平成」の「平」は平和の「平」です。国際情勢が緊迫化する中、安倍政権は巡航ミサイルの導入を目指しています。憲法9条の下、日本は他国を攻撃する能力を持たない「専守防衛」を国是としてきました。射程が最長900キロに及ぶ巡航ミサイルを導入すれば北朝鮮の内陸部への攻撃も可能になり、「専守防衛」に反しかねません。

そのための予算の追加要求が、国会が閉会しようという8日になって防衛省からなされました。10月の総選挙でも議論になっていません。トランプ米大統領への盲目的な追従と合わせ、安倍政権の安全保障政策が日本の平和を成り立たせるものなのかどうか、厳しくチェックしていきます。

第二に、「平成」の「平」は公平の「平」です。森友・加計問題は国民の8割が政府の説明に納得していません。行政が不公平な扱いをしているという疑いが消えないためです。一方、政府与党で検討中の税制改正案では、黒字企業が賃上げと設備投資をすれば大幅に法人税が下がる一方、個人の税金は所得税、たばこ税、国際観光税など増税が目立ちます。

法人税減税で恩恵を受ける企業はアベノミクスで潤った都市部の大企業が中心です。都市と地方、大企業と中小企業の格差がさらに拡大しかねません。税の使い方や集め方で行政の公平が成立しているかどうか、これもしっかり検証する必要があります。

最後に、「平成」の「平」は大谷翔平の「平」です。大谷選手は平成6年生まれの23歳。花巻東高校を卒業し、わずか5年で投打共に日本球界を代表する選手となりました。8日には、メジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスへの入団が決まりました。

岩手が生んだ大谷翔平選手の投打での成功を祈りつつ、残りわずかとなった「平成」が、平和で公平な時代として幕を閉じられるよう、私も国政で全力投球してまいります。