20日、衆議院本会議において、安倍首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が行われました。希望の党からは、新代表に選ばれた玉木雄一郎代議士が質問に立ちました。

東大から大蔵省(財務省)を経て衆院議員となり、民進党時代は、予算委員会で共に質問をし、安倍政権を追及しました。以前から党内外での評価が高く、今回、当選4期目の48歳にして党首となった逸材です。

そんな彼が最初に語ったのは、自分のふるさとのことでした。裏山からイノシシが出てくる香川県の田舎で育つも、過疎化により卒業した小学校は来年で廃校。地方の衰退と格差拡大が広がる日本の閉塞感を打破したいという思いで政治の世界に飛び込んだ、とのこと。

そして、尊敬する郷土の先輩、大平正芳元首相の「穏健保守」の政治哲学に学び、寛容の精神、バランス、調和を重視する「土のにおいのする政党」こそ、希望の党のあるべき姿であり、

①現実的な外交・安全保障、

②働く人や中間層が豊かさを実感できる福祉国家、

③未来を先取りする改革と情報公開、

を推し進める、と力強く述べました。

「土のにおいのする政党」を目指す玉木代表らしく、農政については生産者の視点に立った具体的な質問が行われました。

「2020年の東京五輪に国産の食材を提供するには農業生産の国際規格であるGAPなどの認証を受けなくてはならないが、政府はどう対応するか」

「家畜のエサ米の生産に一反あたり最大10万5千円もの補助金を出し、転作を促す政策は将来的に続けられるのか」

といった質問に対し、安倍首相は官僚の書いた原稿を棒読みするだけで、納得できる答弁はありませんでした。

小池都知事が代表を辞任し、希望の党は他の党に比べて、玉木新代表や私など地方出身者の割合が多くなっています。その強みを生かし、風に左右されることのない、地域に根差した「土のにおいのする政党」となることが政権交代に不可欠な条件です。まさに「地に足の着いた」、玉木新代表の初質問でした。