28日、臨時国会は開会直後、異例の衆議院解散。首相は「国難突破解散」と称していますが、北朝鮮からのミサイルがいつ発射されるかわからない状況での解散は、極めて無責任な「国難放置解散」と言わざるを得ません。

また、「森友・加計」問題などの疑惑追及を免れようという意図や、野党の態勢が整わないうちに選挙をすれば政権を維持できるだろうという目論見が透けて見えます。その意味では「疑惑隠蔽解散」、「自己保身解散」とも言えます。

これだけ国民の利益を犠牲にし、権力をほしいままにする政権があれば、民意によって政権が代わるのが本来の民主主義国家です。しかし我が国では、政権の受け皿となるべき私たち民進党が、現職議員の相次ぐ離党や新党の立ち上げ等によって存在感を示せていません。

その現実を直視し、「一強他弱政治」を「二大政党政治」に変え、政権交代を実現するため、解散直後に開かれた民進党の両院議員総会で前原代表から以下の三点が提案され、真剣な議論を経て満場一致で了承されました。

①今回の総選挙における民進党の公認内定は取消し

②民進党の立候補予定者は「希望の党」に公認申請し、同党との交渉等は代表に一任

③民進党は今回の総選挙に候補者を擁立せず、「希望の党」を全力で支援

希望の党は、小池東京都知事が代表となって最近結成された政党です。国民の期待は高まっていますが、候補者も組織も政策も固まっていません。その足らざる部分を民進党が補えば、政権与党に対抗しうる政権交代の受け皿となり得ます。そのために、前原代表は、民進党の看板を捨てて希望の党に結集し、総選挙を戦うという決断をしたのです。

この数日間、小池代表や側近議員の記者会見等から希望の党の政策を調べました。マスコミが報じるほど大きな違いはないというのが率直な印象です。党の名前が変わっても政権を獲得できれば、民進党が掲げる多くの政策を実現できそうです。希望の党への合流は、まさに「名を捨てて実を取る」ための、最善にして唯一の手段です。

私は、民進党執行部の一員として前原代表の決断を支持します。この決断が実を結ぶよう、民進党の政調会長として、政策の面から「希望の党」との合流に貢献したいと思います。政権陥落後、約5年間続いた長く暗いトンネルの先にようやく希望の灯が見えてきました。真に国民のための政治を実現するため、全身全霊をかけて総選挙を闘ってまいります。